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5回にヤンキースのジャッジが“世紀の落球”。5点差を追いつかれるきっかけを作った(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)
5回にヤンキースのジャッジが“世紀の落球”。5点差を追いつかれるきっかけを作った(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

「40年ほど野球を見てきたが最も大きなメルトダウンだ!」ヤンキース超大物OBのジータ氏とAロッド氏がジャッジの“世紀の落球”から始まった“3つのチョンボ”を辛辣批判!

 

 こうなると、試合の流れはドジャースへと傾く。今シリーズ絶好調のフレディ・フリーマンの中前打、さらにテオスカー・ヘルナンデスの中越え二塁打で、あっという間に5-5の同点に追いつかれた。
 前出の「ニューヨーク・ポスト」によると、第3戦で始球式を務めたヤンキースの“レジェンド”デレク・ジーター氏は「ワールドシリーズを含めたヤンキースのポストシーズンで、このようなイニングを見た記憶がない。ドジャースのような強いチームに対して、ミスを続けていては勝てない」とあきれ、Aロッドことアレックス・ロドリゲス氏は、「40年ほど野球を見てきたなかで、もっとも大きなメルトダウンのひとつだ」と厳しいコメントを残した。
 負けたら終わりのヤンキースは、連続四球に内野ゴロで作った一死一、三塁からスタントンが中犠飛を放ち一度は勝ち越したが、スポーツサイト「エンパイア・スポーツ・メディア」は「このアドバンテージはつかの間のものだった」と報じた。
「守りのミスやチャンスを逃す拙攻がヤンキースを悩ませ続けた。それだけ1イニングで5点を失った、ワールドシリーズ史上でもっとも悲惨な崩壊劇となった5回はヤンキースの勢いをそぎ落とした。ヤンキースファンはジャッジがワールドシリーズ制覇の可能性を握ると信じていたが、皮肉にもバットでアドバンテージをもたらしたジャッジは信じられない拙守で、アドバンテージを手放してしまった」
 8回のドジャースの逆転劇はラックスとベッツの犠飛によってもたらされたが、大谷を出塁させてしまうことになったヤンキースの捕手オースティン・ウェルズの打撃妨害もミスの連鎖のひとつとして各メディアは指摘している。
 地元のスポーツテレビ局「SNY」は、チーム内に続いたミスに対する責任を一身に負うように語った、ジャッジの試合後のコメントをこう伝えている。
「ドジャースのようなチームにああいうプレーをすれば、彼らは必ずそこへつけ込んでくるし、最終的には自分にはね返ってくる。自分のところへ飛んできたラインドライブをキャッチミスし、その後に2つのプレーが続いた。もしそれ(自分のミス)が起こっていなければ、まったく別の話になっていたかもしれない」
 そしてこう続けた。
「このワールドシリーズで負けたショックは、死ぬまで僕の心に傷跡として残る。この先に僕がキャリアを終えるときにはたくさんの傷跡が残っていると思うけど、そこまでの過程で数多くの勝利を手にできることを願っている」
 レギュラーシーズンで58本塁打、144打点と、大谷を上回る数字でア・リーグ2冠を獲得、リーグのMVP獲得が確実視されているジャッジが初めて臨んだワールドシリーズは、第5戦で復活をしてみせたものの、それまでの大スランプと、球史に残る落球だけをヤンキースファンの記憶に刻んで悲しく幕を閉じた。

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