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ソフトバンクの小久保監督は「もう負けられなくなった」と悲痛(資料写真:Yonhap/アフロ)
ソフトバンクの小久保監督は「もう負けられなくなった」と悲痛(資料写真:Yonhap/アフロ)

「悪循環に陥った最悪のホークス」なぜソフトバンクは歴史的打撃不振で横浜DeNAに3連敗を喫して崖っぷちに追い込まれたのか…最強軍団を襲った“ジャッジ病”とは?

 

 ジャクソンは、立ち上がりから飛ばした。小久保監督が1番に抜擢した4年目の“ギータ2世”笹川、柳田、栗原を三者連続三振に仕留めた。笹川は全球ストレートの3球で見逃し三振。柳田はストレートでカウントを整えられカットボールに空振り、栗原も154キロのストレートにスイングアウト。この回ボール球は1球だけ。
 そして3回には、二死二塁のピンチで栗原に6球連続でチェンジアップを投じて最後はボールゾーンに落としてバットに空を切らせた。
「序盤はストレートで押して中盤からはチェンジアップを軸とした変化球で打たせて取る投球に切り替えた。ソフトバンク打線にストライクゾーン勝負を意識させておいたので、低めに落とすチェンジアップが効果的だった。打てずに焦るソフトバンクの打者心理の裏をうまくついた」
 一方のソフトバンク側から分析してみると池田氏は「昨日のケイもそうだが、相手は、“いけるところまで”と飛ばしてくるのだから序盤にできるだけ球数を投げさせる必要があった。大関が2回で58球も要したのと対照的だった」と指摘した。
 池田氏が問題視したのは1点を追う3回の攻撃だ。
 先頭の周東がヒットで出塁したが、ジャクソンはクイックが得意でないにもかかわらず笹川の打席で仕掛けることができず、笹川もライトフライに終わり得点圏に進めなかった。続く柳田の打席で盗塁を決めたが、結局、柳田、栗原が倒れて、無得点に終わった。
「ジャクソンは牽制を入れたり、セットのタイミングをずらしたりしていたが、笹川への初球はチェンジアップだった。周東のタイミングが合わなかったのかもしれないが、タイムリーが出ないのであれば、盗塁、バントで一死三塁の局面を作っておくべきだった。逆に横浜DeNAには、4回に無死一塁から梶原にエンドランを決められ、牧の3ランにつなげられた。ベンチワークもうまく機能していない」
 第2戦で先制2ランを放ち、3安打3打点の活躍をした4番の山川は、第3戦からノーヒット。3番の栗原は第4戦、第5戦、5番の近藤も第5戦はノーヒット。クリーンナップが沈黙していれば、26イニング無得点も無理はない。
 池田氏は、打線不振の根本的な理由をこう分析した。
「打ち気に走り、栗原、山川、柳田らは、強くバットを振ることを意識するあまり、ボール球を追いかけるパターンに陥っている。ワールドシリーズでヤンキースのジャッジがボール球を追いかけてスランプに陥ったが、あれと同じパターン」

 

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