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9月19日の敵地のマーリンズ戦で1回に50個目となる三盗を決めた大谷翔平。2回に続けて51個目の盗塁を決めたが、その記念ベースを巡ってトラブルが起きた(写真・AP/アフロ)
9月19日の敵地のマーリンズ戦で1回に50個目となる三盗を決めた大谷翔平。2回に続けて51個目の盗塁を決めたが、その記念ベースを巡ってトラブルが起きた(写真・AP/アフロ)

え?なぜ?大谷翔平が決めた51盗塁の記念ベースの所有権を巡って不可思議なトラブルが発生…男性ファンがドジャースを訴える

ドジャースの大谷翔平(30)は前代未聞の「54-59」を成し遂げたが、51個目の盗塁を決めた記念ベースの所有権を巡ってサウスカロライナ州の野球ファンがドジャースを訴えた。米インディペンデント紙が報じたもの。ファンは「貴重なアイテム」の正当な所有者であることを主張し「連邦判事がドジャースに引き渡し命令を出すことを望んでいる」という。記念のホームランボールと違い、野球のベースは争奪戦にはならないはずだが、なぜ不可解な訴訟問題に発展したのか。

50盗塁ベースのひとつ前のベースを約38万円で購入したはずが

大谷が「50‐50」を決めた50号の記念ボールは、オークションに出されて台湾の投資会社「UC Capital」により439万2000ドル(約6億7000万円)で落札された。さらに51号の記念ボールも日本のファッション通販サイトを運営する「ロコンド」により、42万7000ドル(約6500万円)にて落札された。とにかく大谷の「54ー59」関連の記念品には高い値が付く。それほど歴史的な記録だったのだ。
 50号の記念ボールの所有権を巡っては、レフトスタンドでの争奪戦に参加していた男性から訴訟が行われているが、なんと今度は51個目の盗塁を決めた際の二塁ベースの所有権を巡ってサウスカロライナ州グリーンヒル在住のメディカルオフィスマネージャー、ジェームズ・ゴセット氏が、現在ベースを保管しているドジャースを相手に「引き渡すように」訴えたのだ。
 記念ベースは、ただちにグラウンドのスタッフが取り外してベンチ内でメジャーリーグ機構により承認シールが貼られるなどの作業が行われ、ドジャースが管理。争奪戦にはならないはずだが、この不可解な訴訟の詳細をインディペンデント紙が報じた。
 同紙によるとメジャーリーグでは、本拠地チームは1試合に数回ベースを新品と入れ替える。使用済みのベースは、あらゆる種類のボール、バット、ヘルメットなどとともに「ゲーム使用済み」の収集品として販売されているという。
 通常のベースの価格は100ドル(約1万5400円)未満だそうだが、同紙は「大谷の50盗塁のベースが、もし市場に出回るとしたら、おそらく莫大な金額になるだろう」と予想した。
 ゴセット氏は、50盗塁の記念ベースは大谷の手に渡ることを知っていた。だが、彼が狙っていたのは、そのベ―スではない。この試合中に使用される他のベースには2500ドル(約38万5000円)の値段が表示されていたため、記録とは関係のない他のベースを狙っていたのだ。
 訴訟によると、9月18日にフロリダで行われたドジャースとマーリンズとの3連戦の第2戦の30分前に、ゴセット氏は、マーリンズの試合で使用した記念品を扱っている販売部門にメールを送った。
「私が欲しいのは大谷が50盗塁を決めたときに離塁する方のベースです。彼が盗塁を決めたベースを欲しがっているのは知っています。でも取り去られるベースのひとつ前にある塁のベースが欲しいのです。これは誰かへの特別な贈り物。どうか私たちにとっていい返事を知らせてください。それが今夜か明日起きるのなら、私の望みのベースに2500ドル(約38万5000円)を払います」
 何度かメールでやり取りをした後、マーリンズの営業担当者からは「わかりました。それが今日または明日に起こるなら。イエスです」と承諾の返答があり、ゴセット氏は「わかりました。ありがとう。これで取り引きは完了ですね。彼が今日か明日にやるかどうか次第でそれは私のものですよね?」と確認のメールを出した。
「イエッサー!」
 営業担当者はゴセット氏にこう返信した。
「私があなたに金額を請求しない唯一のパターンは、私たちが望んでいる記録が達成されないケースです。そのときは必要がなくなります」

 

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