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メジャー挑戦が決まった千葉ロッテ佐々木朗希に残る懸念材料とは?(写真・黒田史夫)
メジャー挑戦が決まった千葉ロッテ佐々木朗希に残る懸念材料とは?(写真・黒田史夫)

佐々木朗希のメジャー挑戦「3つの懸念」を米誌が指摘…「速球の球速が低下した」…“令和の怪物”は2025年にどれだけ活躍できるのか?

 

 さらに想定される起用法についても突っ込んで分析。
「彼は中5日、あるいは中6日で登板するつもりだ。ドジャースに入団するとしても、すでに大谷、山本、タイラー・グラスノーの3人がローテーに控えている。(ドジャースだけでなく)多くのチームが6人ローテーを採用し、オフの日を使い5人ローテーを維持している。いわゆる『エキストラレスト(中5日)』は、すでに10年以上前からメジャー球界の標準となっていて、新型コロナが蔓延した2020年以降は急増している、中4日登板はもはや過去のものだ」
 中5日登板が主流となっている球界トレンドからすれば、佐々木に過度な負担がかかる危惧はないという。
 そして「彼が地球上で最高の投手の一人であるならば200イニングを投げるべきではないか」という問いについても「ノーだ。もはや野球界は先発投手に200イニングを投げることを求めていない」と断言した。
 それには3つの理由があり、⓵怪我の危険因子である球速アップ②トレーニングと技術の進歩によるパワーリリーバーの供給増加③レギュラーシーズンの重要性が低下し、球団がポストシーズンを優先するようになっている傾向――と説明した。
 ドジャースでは2018年まで規定投球回数を一人もクリアしていなかったことは、1シーズンしかなかったが、2023年、2024年と続けて162イニングを投げた投手は1人もいなかった。またメジャー全体を見ても2011年から2023年にかけて162イニングを投げた先発投手は半分以下に減少しているという。この球界トレンドは肉体に不安がある佐々木にとっては追い風だろう。
 米スポーツサイト「ジ・アスレチック」も佐々木の2025年をこう予測している。
「4月の最初からエースのような投球をすることに疑いのない妥当性があるが、彼はMLBのルーキーとして扱われ、投球制限や長い間隔を取りながら、その負担も制限される可能性が高い。もし佐々木が健康状態を保てば、150イニングが2025年で妥当な見積もりとなるだろう」
 メジャーは契約を締結する前にメディカルチェックを実施するのでそこで引っかかる可能性も危惧される。だが、「25歳ルール」の対象選手で、契約金は最大でも755万5500ドル(約11億6800万円)に抑えられるため、それらの懸念要素をすべてひっくるめても、将来的や潜在能力を考えれば、安い掘り出しモノだ。ポスティング申請の締め切りは12月15日。メジャー各球団に通知されてから45日間が交渉期間となっている。

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