58歳タイソンが18発しか的中できずユーチューバーに息切れ“塩試合”で完敗も「これで終わり?そうは思わない」と現役続行を示唆。「次は兄だ」とローガン・ポールを次戦に指名
話題を集めたもうひとつの理由は、ジェイク・ポールがユーチューブの登録人数が2000万人を超えるインフルエンサーであること。同じくユーチューバーで元5階級制覇王者のフロイド・メイウェザー・ジュニア(米国)と戦ったローガン・ポールの実弟で、彼の方が、アマチュア経験もありボクサーとしてのスキルや能力が高く、2021年にプロデビューして11戦10勝(7KO)1敗の戦績があり、元UFCミドル級王者のアンデウソン・シウバ(ブラジル)、同じくUFCのトップスターでコナー・マグレガーや五味隆典に勝ったこともあるネイト・ディアス(米国)らからダウンを奪い判定勝利している。
まだ、この試合のNetflixの視聴者数は明らかになっていないが、リング上でポールは、「1億2000万人以上が視聴するイベントで売り上げは2000万ドル(約30億8000万円)だ」と豪語。米CNBCによると前売りの時点でのチケットの売り上げも1780万ドル(約27億4000万円)に到達したという。
ファイトマネーは、タイソンが2000万ドル(約30億8000万円)以上、ポールは、その倍は下らないとされていて、年齢の衰えを露呈したタイソンも、美味しいいチャンスある以上、これを最後のリングにするつもりはない。
「これが最後か」の質問に「わからない。状況による」と曖昧に答えたが、さらに「これが最後になる可能性は高いか?」と突っ込まれると「そうは思わない」と現役続行を示唆した。
次の対戦相手について聞かれると「たぶん、彼の兄だ」と、隣にいたローガン・ポールを指名した。
それを聞いたローガン・ポールは笑って「いい加減にしろよ。お前を殺してしまうぞ!」と、食いついて早くも次章への火花を散らした。
タイソンの試合内容を配信したNetflixがどう評価するか。塩試合に終わったとはいえ、KO負けを喫しなかったことで、まだ賞味期限があると判断されれば、タイソンvsローガン・ポールの第二章の可能性はあるだろう。
一方のジェイク・ポールは、次戦について「誰とでも戦う。いろんな名前がリストにあるが特別に名前をあげることはしない」と上から目線で語った。
一部で噂にあがったスーパーミドル級の3団体統一王者であるサウル“カネロ”アルバレス(メキシコ)との世界戦の可能性について聞かれると「カネロは私が必要だ。彼の名前を呼ぶことはしないが、彼は大金を欲していて、どこに金を持っている男がいるかを分かっている」と対戦の可能性をほのめかした。
58歳のタイソンを相手に判定勝利のポールが、もしカネロと対戦すれば“秒殺”で終わるだろうが、話題性だけは抜群のカードにはなるだろう。