阪神を戦力外となった3人は新天地で覚醒できるのか…加治屋蓮が楽天、岩田将貴が横浜DeNA、遠藤成がオリックスへ移籍
クライマックスシリーズ、日本シリーズでも、ブルペンに左腕は坂本一人しか待機できず、先発要員の濱口を中継ぎに回すほど、左腕不足の横浜DeNAにとっては格好の人材。加えて横浜DeNAは、オリックスを戦力外になったアンダースローの中川颯が今季大ブレークを果たすなど変則投手を覚醒させるのが得意の球団。
前出の評論家も「サイドからクロスステップで投げ込んでくるので左打者は背中からボールが来る感覚になり見づらい。左のワンポイントとしては非常に面白い存在。阪神では、島本がいてポジションが重なったが、まだ26歳と若い選手。横浜DeNAで覚醒する可能性は十分にあると思う」と評価した。
そして3人目は、まだ正式発表はないが、オリックスが育成枠での獲得を進めていて秋季キャンプにテスト参加している俊足強肩巧打の内野手の遠藤。東海大相模高時代には、甲子園でマウンドにも立った二刀流だったが、2019年にドラフト4位で阪神に入団すると、内野手に専念し、今季はウエスタンで、チームトップの126試合に出場、打率.262、30打点を記録し、リーグトップの四球を選び、出塁率.392で最高出塁率のタイトルを獲得した。盗塁もリーグ2位の30個をマークしたが、1軍出場を果たせないまま戦力外通告を受けた。
内野はどこでも守れるユーティリティプレーヤーで、まだ23歳と若いことから、コアなファンの間からは「なぜ戦力外?」の声が相次いだ選手だが、阪神では、2023年のドラフトで山田、百崎という高校生の大型ショートを2人獲得するなど、若手に似た選手が重なったため、編成上戦力外となったもので、前出の評論家も「元々投手だったので肩もあり足も速くパンチ力もある。まだ雑なプレーが目につくが、アスリート能力が高く素材としての可能性は秘めている選手」と新天地でのブレイクに期待を寄せる。
復活、そして覚醒…。元虎選手は新天地で結果を残すことが、送り出したチーム、そして阪神ファンに対しての最高の恩返しとなるだろう。