ド軍投手コーチが大谷翔平の二刀流解禁について重大発言…「投手復帰は遅れるかもしれない」…左肩の亜脱臼手術の影響と6人ローテーの本格導入検討
「自分のリハビリに集中して、試合に出て野球界のトップ3とまではいかなくても、最高のレベルで毎日、他のことをやりながらプレーをし続ける。それは、彼のメンタル、感情、知性、そしてどれだけ強靭なのかを物語っている。しかも、そのすべてをこなしていく中でとても物静かで瞬間を楽しんでいる。一日を楽しみ、投球プログラムを楽しみ、ケージでの打撃、ダグアウトにいることを楽しんでいて、それが重荷やストレスになっているようには見えない。彼はチームの一部となり素晴らしいチームメートとのプレーを楽しんでいる」
プライアー投手コーチはそう称えた。
もしかしたら「スペシャル」な大谷のことだから、左肩、右肘のWリハビリも順調に進み、東京ドームでの開幕戦に二刀流解禁が間に合っても不思議ではない。
そしてプライアー投手コーチは、大谷のローテー復帰に備えて、中5日、中6日の登板間隔を与えることができる6人ローテー制の本格導入を検討していることを明かした。
「6人のローテーションは良いかもしれない。今シーズンは山本由伸が日本で投げていた馴染みのある形になるように一部でそうした。それが我々の優先事項といえるものだった。彼を週に1度、もしくは少なくとも5日間休ませて、6日目で投げる形にしようとした」
今季も何度か先発を6人で回したが、それはメジャー1年目で、中4日に慣れていない山本由伸の負担を考慮してのものだった。さらにジェームズ・パクストン(7月にレッドソックスへトレード)、タイラー・グラスノーも休養が必要な投手だったという。
「簡単ではなかったが我々で準備していたものだった。ある選手を休ませる、時々7日、8日の休みを与える、あるいは先発を飛ばすなどの細かな違いがあるが、私は(6人ローテーは)実行可能だと思う。もしやるとすれば、ショウヘイの投手としての負担が重くならず我々に有益となるかもしれない」
大谷の投手復帰にとってもプラスになると断言した。
プライアー投手コーチは、ひとことも触れなかったが、ポスティングが申請されればドジャースが獲得に乗り出すとされている千葉ロッテの佐々木朗希の争奪戦においても、6人ローテーが採用されるなら大きなアドバンテージとなるだろう。
ただ6人ローテーを本格導入するためにはクリアせねばならない問題がある。
「最大の問題はそれをやるだけの十分な選手層があるかだ。もし1人が故障すると、次々と影響が出てきて、他の全員が突然1カ月、2カ月とやってこなかった通常の間隔(中4日)で登板をしなければならなくなる。3Aにメジャーで投げる準備が整っている投手がいるのかどうか。フロントと共に計画をしっかりと立てる必要がある。また15連戦、18連戦がある場合も6人ローテーでずっとやるのか。谷間のスポットに選手を入れていくだけなのか。そしてもしやるとすれば、ブルペンでイニングを稼ぐ救援投手が1人減ることになるので層を厚くしなければならない。良い点、悪い点と多くの要素がある。(野球界は)そうした傾向に向かっているようだが、投手のロースター人数を減らすような動きがあれば、これが続いていくものなのかどうかの確信をまだ持てない」
“世界一”ドジャースの連覇を狙うための投手戦略にも注目が集まる。