「真のMVPを決めるならジャッジが大谷翔平に勝つ」全米でもうひとつのMVP論争が勃発…打撃部門のデーター比較と守備貢献のあるなしの違い
まず出場試合数、打席数、打数、安打数は、大谷が159試合、731打席、636打数で197安打、ジャッジが158試合、704打席 559打数で180安打。すべて大谷が上だ。ただ主要3部門になると、打率は大谷が.310でジャッジは.322、本塁打は大谷が54本でジャッジは58本、打点は大谷が130でジャッジは144打点となっている。他に大谷がジャッジを下回っているのが、長打率、OPS、四死球数、出塁率、得点圏打率の5部門。長打率は大谷が.646でジャッジは.701、OPSは大谷が1.036でジャッジは1.159、四球数は大谷が81でジャッジは133、死球数も大谷が6でジャッジが9、出塁率は大谷が.390でジャッジは.458、得点圏打率も大谷が.283で、ジャッジは.336だ。
プルーフ氏は、さらに「野球選手ということで話せば、ジャッジのような選手はいないと思う。クリーンな経歴で、オフェンス面で私は3-4-6の選手を気に入っている。つまり打率.300、出塁率.400、長打率.600をクリアする選手のことで、これを毎年続けていければ神だ。ジャッジは彼のキャリアを通じてこれをやってきている」とした。
一方で大谷がジャッジを上回っているデーターもある。盗塁は大谷が59でジャッジは10、得点は大谷が134でジャッジが122、犠飛は大谷が5でジャッジが2、併殺打は大谷が7でジャッジが22もある。また三振数も大谷が162でジャッジが171で打線のつなぎ、得点への貢献度で言えば大谷が勝っている。
プルーフ氏は、ワールドシリーズで始球式を務めたヤンキースの“レジェンド”デレク・ジーター氏とジャッジの比較も行っている。
「ジャッジはジーターよりも優れた野球選手だと思う。インパクトの面では、ジ―ターのやってきたことはとても大きく、そのことがヤンキースのファンの多くが彼の時代以降で最もお気に入りの選手だと言わせている点でもある。ジーターがもたらしたカルチャーへのインパクトは、おそらくジャッジを上回っていると思う。マニアではない一般のファンたちに最もお気に入りの選手は誰かと聞けば、大部分が依然としてジーターと言うだろう。私はジーターよりもジャッジの方が優れた野球選手だと思うが、ヤンキース全体という面で問うのであれば、彼はもしかしたらジーターに劣るかもしれない。差は小さいと思うが、影響力全般ということでは大差があると思う」
彼はジャッジとジーターを比較したが、ある意味、すでに大谷も野球殿堂入りしているジーターらレジェンドと肩を並べているということなのかもしれない。大谷は来季はいよいよ二刀流を解禁させる。MVP発表後のインタビューでは、サイヤング賞獲得の可能性について質問されていたが、来季は、もう真のMVP論争など起こらないのかもしれない。