なぜエンゼルスは菊池雄星を3年97億円の大型契約で獲得したのか…「すぐに球団のエースになれる」とMLB公式サイト…大谷翔平が去る原因となった暗黒時代から抜け出す切り札
「9月のヒリヒリした戦い」を求めた大谷にFAでドジャースに去られたエンゼルスは、今季もレギュラシーズンで球団ワースト記録となる99敗を喫するなど低迷。10年連続でポストシーズン進出を逃した。
今オフは積極的に補強に動き、先発ではすでにカブスの34歳のベテラン右腕カイル・ヘンドリックスと、1年250万ドル(約3億8500万円)で契約。菊池は、左腕のアンダーソン、ヘンドリックス、ソリアーノと共にローテーの中軸を任される予定で、MLB公式サイトは「菊池は、すぐに球団のエースとなり、2024年の99敗の脱出キャンペーンに貢献することができる」と予想した。
「トレードルーマーズ」は、「菊池が加わることでリード・デトマーズ、チェイス・シルセス、ジャック・コハノヴィッチなどの若手の先発陣へかかるプレッシャーを軽減することになる」と評価した。
エンゼルスの低迷脱出にかける熱量は大きく、野手陣も、今オフに入って2019年の本塁打王のホルヘ・ソレアをブレーブスからトレードで獲得し、FAで同じくブレーブスの捕手トラビス・ダーノーを2年1200万ドル(約18億5000万円)、ダイヤモンドバックスのユーティリティプレーヤーであるケビン・ニューマンを1年275万ドル(約4億2000万円)で獲得した。またフィリーズの内野手スコット・キンガリーを金銭トレードで獲得し、アスレチックスから内外野を守れるライアン・ノダを補強している。
エンゼルスの日本人選手は、長谷川滋利、松井秀喜、高橋尚成、田澤純一、大谷に続く6人目。MLB公式サイトは、「エンゼルスが、いまだに多くの日本人ファンをキープしているのは大谷が在籍した6年間のおかげだ」とし、菊池の獲得に日本人のファンや広告マーケットの拡大の狙いがあることも暗に示唆した。
大谷が在籍中には、ポストシーズンに進出できなかったエンゼルスだが、菊池がその暗黒時代脱出の切り札となるのかもしれない。