横浜DeNAを衝撃退団したフォードは争奪戦となるのか…阪神のFA大山を獲り逃がした巨人?それとも最下位脱出を狙う西武?
セ・リーグでは、広島はすでにメジャー21発のエレフリス・モンテロ内野手、マイナーリーガーのサンドロ・ファビアン外野手と契約を結んだのでフォードには手を出さないだろう。むしろFAで狙っていた大山悠輔が阪神残留を決断したことで構想の狂った巨人が有力候補として挙がってくる。今季途中加入のヘルナンデスは残留の方向だが、外国人野手に関しては、枠があり、大山の加入に向けて、岡本和真の外野への本格コンバート案なども検討されていたと見られるため、フォードはマッチするのかもしれない。
ただ一塁しか守れないため、どちらかと言えば、DHのあるパ・リーグ向きで、一塁の固定できなかった西武、楽天、オリックスが獲得に乗り出す可能性はある。
チーム事情から言えば、今季断トツの最下位に沈み、チーム打率.212と低迷した打線の強化が最大のポイントの西武が最もフィットする。今季一塁は、ソフトバンクからトレードで移籍した野村大樹が、最も多い40試合に先発したが、打率.222、5本塁打、22打点に終わり、DHは、41歳の中村剛也が42試合に先発出場したが、打率は1割台で、7本塁打、14打点と明らかに力が落ちた。
フォードは今季途中からの契約で推定年俸は50万ドル(約7500万円)。100万ドル(約1億5000万円)程度で契約できると見られ、値段もお手頃だ。ただ争奪戦となると、緊縮財政を余儀なくされている西武には勝ち目がないかもしれない。
一方でネガティブな意見もある。
元千葉ロッテの捕手でタイムリーに更新するYouTubeが大人気の評論家の里崎智也氏は、「ノビシロがあるとも言えるが、逆に来季はより研究されて打てない可能性もある。明らかに穴のあるバッター。粗いし、ホームラン打者ではなく、中距離打者なので、ひとつコントロールを間違えばという怖さもない。横浜DeNAが、リリースしたのは、ある意味、理解できるし、私は争奪戦になる可能性は低いと見ている」というシビアな意見を口にしていた。
2年連続の防御率1点台で、中継ぎとして計算の立つウェンデルケン、そして魅力的な左のスラッガーのフォード。ストーブリーグで、横浜DeNAを退団した2人の外国人の動向に注目が集まる。