中日の絶対守護神マルティネスの残留可能性はほぼ消滅…移籍先最有力はなぜか防御率1点台右腕を手放していた横浜DeNAか?
その中で最有力候補として急浮上しているのが、野球評論家の一人が「オフのあらゆる動きがマルティネスの獲得に符号する」と推測する横浜DeNAだ。
横浜DeNAは、11月30日に中継ぎ右腕のウェンデルケンと左の内野手のマイク・フォードの2人と契約を更新しないことを発表した。2023年に入団したウェンデルケンは、長身のパワーピッチャーで中継ぎとして1年目に61試合、2勝2敗33ホールド、防御率1.66の成績を残して、今季も28試合に登板して1勝1敗16ホールド、防御率1.71という優秀な成績を残して勝ちパターンに組み入れられていた。制球には問題の残る右腕だが、そのウェンデルケンのリリースに対してSNS上ではベイファンから「なんで放出?」「他球団でも活躍できる」などの声が相次いでいた。
だが、マルティネス獲得にメドがついたことで、ウェンデルケンをリリースしたと考えれば、その決断にも納得がいく。
今季は、森原康平が守護神を務め、58試合に登板し、防御率2.41、2勝6敗11ホールド29セーブの成績を残したが、シーズンを通じてコンディションを維持できずストッパーのポジションから外れた時期もあった。6敗という数字も問題。“下剋上日本一”を果たしたものの、レギュラーシーズンは3位に終わった横浜DeNAが、来季のリーグ優勝に向けて、マルティネスの獲得に成功してストッパーに固定できれば、森原をセットアッパーに使え、残留の決まったローワン・ウィックらが、控えるブルペンの厚みと質は、盤石なものとなる。
さらに昨年オフに今永昇太がポスティングシステムを使ってカブスと4年総額5300万ドル(約79億2000万円)の契約を結んだため、球団に最大982万5000ドル(約14億7000万円)のポスティングフィーが入った。その“今永資金”をマルティネスの獲得資金にまわすことができる。ロメロ記者が明かした「1年800万ドル(約12億9000万円)から1000万ドル(14億9000万円)のオファー」という額も、不思議なことに、この“今永資金”と、ほぼ重なるのだ。
一方のソフトバンクは、推定4年40億円の大型契約を結んでいるクローザーのロベルト・オスナ、10月29日に2年契約で合意したことを発表した中継ぎ左腕のダーウィンゾン・ヘルナンデスが、保留者名簿に載り、何が何でもマルティネスを獲得せねばならないという切迫したチーム事情にはない。
これらの“状況証拠”は、前出の野球評論家が示したマルティネスの横浜DeNA移籍説により説得力を持たせているのだが…果たしてキューバの剛腕は来季、どこのユニホームを着ているのだろうか。