井上尚弥がクリスマスイブのグッドマン戦に向け“細かすぎる”公約…「観戦初心者にはKOシーン。詳しい人には細かい技術戦を」
プロボクシングのスーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(31、大橋)が4日、大橋ジムで24日に有明アリーナで行うWBC&WBOのランキング1位サム・グッドマン(26、豪州)との防衛戦に向けての公開練習を行った。グッドマンは19戦(8KO)無敗の正統派だが一発の怖さがなく下馬評は井上が圧倒有利。ただディフェンスに徹した戦いをされると倒すのに苦労する可能性はあるが「初めて見る人にはKOシーンを。詳しい人には細かい技術戦をお見せしたい」と丁寧に約束した。“仮想グッドマン”として、パリ五輪のバンタム級代表で、先のワールドボクシング杯ファイナルで銀メダルを獲得した原田周大(専大)をスパーリングパートナーに呼び、計20ラウンドを消化して対策も万全だ。
以下は、会見での主な一問一答。
「改めて語るグッドマンの印象などない」
――現在のコンディション及びトレーニングの出来は?
「コンディションも維持して問題ない。手応えも十分。技術面、スタミナ面どちらも自信を持ってボクシングできる」
――ここから試合までは?
「あとは怪我と体重に気をつける。細かいことを中心にこなしていきたい」
――改めてグッドマンの印象を?
「そこに対しては、試合が近づこうが関係ない。改めて言うほどの印象はない。自分の中で警戒すべき点と、自分がこうしていかなければならない点を練習している。この場で話せることはない。そういう意識をもってグッドマン戦に向けてトレーニングしている」
ーー相手は無敗だ。
「必ず無敗には意味がある。グッドマンは勝ちに徹するボクシングはうまい。そこに注意というか、その強みは持っている」
――試合展開はどうなる?
「技術的にもKOにもこだわっている。初めて見に来るお客さんがいると思う。そのお客さんには、最終的にボクシングの醍醐味であるKOシーンをお見せしたい。ボクシングに詳しい人には細かい駆け引きの技術を見せたい」
――この試合の位置付けは?
「2025年は新たに海外進出を考えている。海外試合が多くなるので大事な一戦」
――グッドマンが守りに徹したらどうする?
「その練習はしているが、まずは勝ちに徹すること。判定でもという気持ちでやっている。まずは勝ちにつなげることが大事。守りに徹してきたとしても、それはそれで勝ちをつかむことを目指す」
――原田周大とスパーを?
「11月に20ラウンドくらいやった。世界選手権(ワールドボクシング杯ファイナル)にいくギリギリまでやってもらっていた。グッドマンにテンポ的に似ているし、逆に海外から呼んでいる選手にない細かい技術があるのでお招きをした。テンポも速く、慣れるまで大変だったが、そのテンポでできた。グッドマン戦への手応えをつかんだ。接近戦でも、グッドマンの土俵でも戦える」