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UFCデビュー戦でいきなり王座挑戦のチャンスをもらった朝倉海だが2ラウンドに失神負け(写真・AP/アフロ)
UFCデビュー戦でいきなり王座挑戦のチャンスをもらった朝倉海だが2ラウンドに失神負け(写真・AP/アフロ)

「元RIZIN王者の朝倉海は完全にレベルの違いを見せつけられた」米メディアはUFCデビュー戦でフライ級王者に失神1本負けの衝撃を辛辣批判…「才能があるのも明らか」の声も

 

 だが、そのアドバイスも生かすことはできなかった。
 UFCデビュー戦が、いきなりタイトル戦というのは、やはり無謀だった。細かい技術のレベルの差、フライ級に落として、身長、リーチで約7センチも上回りながら根本的なフィジカルの差も浮き彫りになった。
 これで34戦19勝5敗の戦績となったブラジル出身のパントージャは、ブラジリアン柔術の黒帯で、日本人とも、対戦経験があり、2016年には扇久保博正に判定負けを喫しているが、2018年には佐々木憂流迦を締め落している。寝技、関節技がベースにあり、堀口ら世界の総合のトップ選手が集まるATTの所属。2017年からUFCに参戦し、昨年7月のUFC 290で、UFC世界フライ級王者のブランドン・モレノに激闘の末、判定勝利して王座を獲得。すでに2度の王座の防衛に成功していた。
 ファイターからの声は、UFCとRIZINのレベルの差を指摘するものが多かった。
 米専門サイト「MMAウイークリー」は、「パントージャが、第1ラウンドを支配した後、勝利は第2ラウンドにかなり容易にもたらされた。この勝利は、UFCファイターたちが、RIZINのファイターたちを倒したという重要なことを示し、UFCが総合格闘技の第一人者であることに疑いを持つものに対し(そうではないと)証明をしたのかもしれない」と記して、4人のUFC戦士のXへの投稿を紹介している。
 北京五輪のレスリング金メダリストで元UFC2階級制覇王者のヘンリー・セフードは、「パントージャがUFC310でまた素晴らしい防衛」、元UFCバンタム級王者のアルジャメン・スターリングは、「パントージャは野獣だ」、現在UFCバンタム級13位のアイマン・ザハビは、「この競技では、多くのレベルがあり、再びUFCでの戦いが最上位にあってその選手がパントージャであることを証明した」、ライト級で連勝中のテランス・マッキニーは、「UFCほど、これまで毎回見せてきた者よりも優れたリーグはない」とポストした。
 米メディアも朝倉の可能性を称えつつも実力差があったことを指摘した。
 全米にこの試合を配信で放映した「ESPN」は、「パントージャが朝倉海を征服し、UFCでタイトルを保持」との見出しを取り、こう報じた。
「パントージャは、第2ラウンドに元RIZINバンタム級王者の爆発力のある打撃をグラウンドの展開に持ち込むことで無力化し、そこでブラジル選手による並外れた関節技で、日本人初のUFC王者を目指した朝倉の挑戦を素早く終わらせた。朝倉は6月にUFCと契約し、パントージャの新たな相手としてフライ級タイトル戦線へと即座に引き上げられた。しかし、ブラジル人選手は、フライ級で自身が世界最高であることを強固にする素晴らしいパフォーマンスを披露した」

 

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