現役ドラフトに第2の大竹、細川、水谷はいたのか…ノムさん右腕の元ヤクルト編成部長が“成功球団”と“疑問の人選球団”を独自診断…「阪神、巨人、西武、日ハムの指名に大化け可能性」
畠は昨季は肘の手術で登板がなく、今季も1試合登板に終わったが、20220年はローテーに入り、12試合に先発して4勝4敗で、防御率2.88、2021年は先発、中継ぎで52試合にフル回転して防御率3.07の数字を残した。来季8年目となる田中は今季の1軍登板は、3試合に留まっている。
「中日の細川に重なるのが、ロッテの平沢だ。私は甲子園で仙台育英高時代の彼をチェックしていたが、本塁打とボールを芯でとらえるセンスは今なお印象に残ったまま。ロッテは毎年のようにショートをドラフトで指名するが育てきれない。今季は、1試合も1軍で出場できなかった平沢は、才能を開花できていない代表のような選手。打線の強化が急務の西武ならチャンスはもらえると思う。西武は来季外崎を外野に固定するそうなので、二塁、あるいは三塁で起用できる。環境や指導者が変わり、我慢して使ってもらえれば、花開く可能性は秘めている」
平沢は今季ファームで96試合に出場したが、打率.216、2本塁打、19打点の成績しか残せず、一度も1軍からお呼びがかからなかった。来季で入団10年目。「本来なら戦力外になってもおかしくない結果だが、現役ドラフトに残してくれたのは、ロッテの温情とそれだけの可能性があるからだろう」と松井氏。
ソフトバンク時代には1試合も1軍出場がなかったが、現役ドラフトで日ハムに移籍して新庄監督に抜擢され、97試合に出場し、打率.287、9本、39打点と大ブレイクした水谷瞬に重なるのが、同じく日ハムが、ソフトバンクから獲得した吉田賢吾だ。桐蔭横浜大からドラフト6位で入団して、まだプロ2年を終えたばかりの23歳。1m80、87Kgの右打ちの強肩捕手で今季はファームで79試合に出場し、打率.303、3本、33打点の数字で1軍でも10試合に出場した。捕手が現役ドラフトで移籍したのは初である。
「肩も強く広角に一発を放つパワーもある。水谷の二匹目のどじょうとして、育成に定評のある日ハムが目をつけたのもよくわかる。ソフトバンクでは、甲斐がいて、なかなか1軍では出番はないのだろうが、よく出したと思う」
松井氏は若手のブレイク型として日ハムの吉田指名を評価した。