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逆風が吹き荒れる中で金明輝監督の“愛弟子”MF松岡大起の残留決定は朗報だ(写真:森田直樹/アフロスポーツ)
逆風が吹き荒れる中で金明輝監督の“愛弟子”MF松岡大起の残留決定は朗報だ(写真:森田直樹/アフロスポーツ)

今日注目会見!「僕にとって最高の監督です」SNSで批判殺到の中で福岡新監督就任の金明輝氏にとって“愛弟子”MF松岡大起の残留は“追い風”になるのか?

 パワーハラスメント歴のある金明輝新監督(43)の就任に揺れるアビスパ福岡は15日、森保ジャパンへの招集歴があるMF松岡大起(23)と、来シーズンへ向けた契約を更新したと発表した。サガン鳥栖U-18で金監督の指導を受けた松岡は、2019年6月のトップチーム昇格後も同監督に重用された愛弟子。一部サポーターからの批判を受けるなど金監督には“逆風”が吹き荒れるが、金イズムやスタイルを浸透、体現させていくうえでの重要なキーマンの残留は朗報だ。また今日16日の就任会見がクラブの公式YouTubeで生配信されることも急遽決定した。

 今日の就任会見はYouTubeライブ配信

 騒動の渦中にいる金新監督の就任会見を翌日に控える福岡で、新体制のキーマンを担う松岡が2025シーズンへ向けた契約を更新した。
 今シーズンに清水から完全移籍で加入した福岡で、松岡はJ1リーグで自己最多タイとなる36試合に出場。J1全体で8位タイとなる「87」のデュエル勝利数をマークしただけでなく、J1初ゴールを含めた2得点もあげた。
 昨シーズンはブラジル2部のグレミオ・ノヴォリゾンチーノへ期限付き移籍するも、公式戦出場なしに終わった悔しさから復活を遂げた23歳のボランチは、力こぶを示す絵文字とともに短くも力強いメッセージを自身のX(旧ツイッター)にポストした。
「一つになって、全身全霊で戦いましょう!」
 熊本市で生まれ育った松岡は、中学卒業後の2017年から鳥栖のアカデミーに所属。現役を引退した鳥栖で指導者の道へ進み、前年の2016年から高校生年代のU-18を率いていた金監督の指導のもとで急成長した。
 高校3年生に進級した2019シーズンには、U-18に所属したままトップチームの公式戦に出場できる2種登録選手としてJ1リーグでデビュー。同年5月に鳥栖の監督に就任した金氏のもとでもボランチのレギュラーを担い、18歳の誕生日だった6月1日にプロ契約を結ぶとともに正式にトップチーム昇格を果たした。
 最終的にルーキーイヤーで23試合に出場した松岡は、翌2020シーズンには32試合に出場。身長172cm体重68kgの体に搭載された豊富なスタミナと、デュエルの強さを生かしたボール奪取力を武器に鳥栖の中盤に君臨し続けた。
 転機が訪れたのは2021年8月。オファーを受けた清水への移籍を、松岡は「いままで生きてきたなかで一番悩みました」と振り返ったうえで、高校生時代から師事してきた金監督への感謝の思いも込めて決断したと、鳥栖の公式HP上で明かしている。
「明輝さんがいたから、いまの自分があります。プレーがうまくいかず、悩んでいるときに声をかけてくださいました。プレーにおごりがあったときも強く声をかけてくださいました。どんなことも僕のためを思って言っていただいた言葉で、すべてが僕にとって最高の思い出です。明輝さんは僕にとって最高の監督です」
 金監督の愛弟子としての思いを、松岡は2021年の年末にもほとばしらせている。
同シーズンを7位で終えた金監督が突然の退団を表明。松岡は自身のインスタグラムを更新し、新天地・清水の一員として戦った鳥栖戦後に泣きながら金監督と抱き合っている自身の写真とともに、あらためて感謝の言葉を投稿している。
「自分の成長の為にアドバイスをいただいたり、いろんな気づきを与えていただきました!そして1番は、どんなときも自分自身に自信を与えていただきました!本当にありがとうございました!これからも自分らしく全力で頑張ります」
 パリ五輪世代の松岡は、年が明けた2022年1月にはウズベキスタン代表との国際親善試合に臨む森保ジャパンにも招集された。コロナ禍で試合自体が中止となり、ピッチに立つ機会はなかったものの、金氏とはまったく道を歩みはじめた。
 一方の金氏は松岡がまだ在籍していた2021年7月に、練習中に所属選手を足払いで倒したとして、リーグ戦で3試合の指揮資格停止処分を受けていた。さらに同年末の退団直後には、鳥栖U-18監督時代に高校生に対してはたらいたものも含めて、生々しいパワハラ行為の数々がJリーグの調査で明らかにされている。
事態を重く見た日本サッカー協会(JFA)は翌2022年3月に、金氏が保持していた最上位の公認指導者S級ライセンスを、ひとつ下のA級コーチジェネラルへ降級させる前例のない厳罰を科した。さらに指導者資格そのものを1年間停止させ、JFAが定める社会奉仕活動や各種研修への出席も義務づけた。

 

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