那須川天心にUFCから仰天オファーも「二股はできない」…WBOチャンプ武居由樹の対戦要求「ふられた」発言には「告ってない。恋愛慣れていないのは?」と逆襲
2024年は天心にとって激動の1年だった。ボクシング転向2年目で3試合を消化。10月14日には、WBOアジアパシフィック同級王座決定戦で実力のあるジェルウィン・アシロ(フィリピン)に判定勝利し、世界タイトルへのパスポートとなるベルトを手にした。
「去年よりレベルが上がった。アンチもだいぶ減り、いよいよだなあと思ってもらった1年。来年はいよいよ勝負だと思う。1試合、1試合が大事。そこをしっかりクリアしたい」
その勝負とはもちろん世界タイトルへの挑戦である。
ただ元K-1王者でWBO世界同級王者の武居からの対戦ラブコールに「まだ待って」と応じていないため、先日、「ふられたかな。ガッカリ。待つならもう1本ベルトを持ってこい」と過激なメッセージを送られた。
「ふってもないし、告ってもない」
確かに天心から対戦要求を突きつけたことはない。
「時間をかけてやるよと言っています。(世界戦は)10戦以内にやると言っているんですよ。それを言ってなくて“いつでもいいよ。ぶっ倒してやる”と言っているなら、まだしも、一方的に言われてもね。恋愛に慣れてないじゃん(笑)。(恋愛には)駆け引きがありますよ。好きなのか、好きじゃないのか。ボクシングと同じようにジャブの突きあいがある。いきなりストレートでは当たらない(笑)」
プロ6戦目となる次戦は早ければ2月下旬、夏場の7戦目を挟み、8戦目となる秋頃に武居の世界のベルトを挑戦するというプランが練られている。
そして次戦について天心は気になる発言をした。
「次回の試合は、那須川天心の実力を世間に“モロ”に出る感じに。そこを世間にしっかりとわからせたい」
え?モロニー?いかにも天心らしく洒落をきかせて武居にベルトを奪われた元世界王者との対戦をフライング気味に示唆したのである。共同プロモーターのトップランク社のボブ・アラム氏が、一度、天心の対戦候補としてあげた名前でもある。
武居からは「もう1本ベルトを持ってこい」とも言われた。
前日には、IBF世界同級王者の西田凌佑(六島)が同級14位のアヌチャイ・ドーンスア(タイ)を7回KOで下して初防衛に成功した。天心はネットのハイライト映像でKOシーンだけを見たそうで「相手がよくわかんない。そこまで意識をしているかといえばしていない」と、タイの挑戦者のレベルに疑問を抱き、武居が言う「もう1本のベルト」の視野に西田が入っていないことを明かした。
「世界チャンプなんで、もっと試合自体に注目してもらいたいと思った」と率直な感想を続け「誰に挑戦し、どういう試合になるかわからない。徐々に着実にやっていくというだけ」と、武居への挑戦までに描いている青写真をぶれさせなかった。