「このチームで次に何があるのだろうか?」F1角田裕毅が来季限りのレッドブル撤退を示唆…ホーナー代表も放出の可能性に触れる「爆弾発言」で両者に“不穏な空気”
F1のRBに所属する角田裕毅(24)が来季限りでチームを離脱する可能性を示唆した。オランダの専門サイト「RacingNews365」のインタビューに答えたもの。角田はレッドブルからセルジオ・ペレス(34)が契約解除され空いたシートを狙っていたが“落選”し、実績で劣るリアム・ローソン(22)の昇格が発表されていた。また、その選択が批判を浴びることになったレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表も「ジュニアチームに5年もドライバーを置いておけない」と角田の来季限りの放出を示唆する“爆弾発言”を行った。角田のRBでの5シーズン目を前に両者の間に“不穏な空気”が流れている。
「他のチームに目を向けるいい機会」
レッドブルが下した角田の“昇格見送り”の選択が波紋を広げている。オランダの専門サイト「RacingNews365」は「角田がレッドブル離脱を示唆」との見出しを取り、角田のインタビューを掲載した。正式発表前の独占取材で、角田は「もし今回レッドブルに昇格できなかった場合」について語っている。
角田は、2025年もRBで戦うことが決定しているが、「2026年に新チームを探すか?」と問われ、「最終的にレッドブルでのシートも模索していく。ただもしレッドブルに入れなければ、このチームで次に何があるのだろうか、ということになる。このチームで、私は来年(2025年)の契約を得ているが、ほとんどのドライバーは、2027年までの契約を得ている。私は1年ごとの契約のドライバーだ。これは健全ではない。1年ごとの契約を取るドライバーで多くのプレッシャーを受けている」と、複数年契約を結べていないことに不満を漏らした。
角田をサポートしているホンダのレッドブルへのパワーユニットの提供は2025年で終了。2026年からはアストンマーティンに提供することが決まってる。その背景から角田のアストンマーティンへの移籍も取り沙汰されているが、同チームは2025年にフェルナンド・アロンソとランス・ストロールをラインアップした。
角田は「もしこのチーム(レッドブル)から異なる契約を手にできれば、それは素晴らしいことで、このチームのプロジェクトにしっかりと集中できるだろう。しかし、もしそれができなかったとすれば、公平に見て他のチームに目を向ける良い機会があると言うこともできる」と続け2026年以降のチーム離脱を示唆した。
一方で多くのF1ファンからの「落胆した」の声や専門メディアからも「角田の昇格が理論的だった」などと批判を浴びたレッドブルのホーナー代表もイギリスメディアに対して会見を開き、来季を最後に角田を放出する可能性を示唆した。
「今年(2025年の)チャンスを裕毅に提供できないのであれば、彼をこのまま引き留めておくことに意味があるのか?ということを我々は強く認識している」
角田のレッドブル・レーシングの“ジュニアチーム”であるRB(アルファタウリ時代を含む)所属は来季で5シーズン目となるが、ホーナー代表は「1人のドライバーをサポートチームで5年間も抱えることはできない。ずっと花嫁の付添人でいることはできない。ある時点で、チームから放出するか、何か違う形を見ていかなければならない」とまで明言したのだ。