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侍ジャパンでチームメイトとなった甲斐と小林。人的補償での“交換トレード”は実現するのか?(写真・日刊スポーツ/アフロ)
侍ジャパンでチームメイトとなった甲斐と小林。人的補償での“交換トレード”は実現するのか?(写真・日刊スポーツ/アフロ)

「ソフトバンクは人的補償で巨人から小林誠司を獲らない?!」ソフトバンクから巨人にFA移籍した甲斐拓也の人的補償はどうなる?

 今オフにFAを行使した9選手の去就がすべて決定した。人的補償が発生するのはソフトバンクから巨人に移籍した甲斐拓也(32)、楽天からヤクルトに移籍した茂木栄五郎(30)、広島から海外FAでオリックスに移籍した九里亜蓮(33)の3人。レギュラー捕手の流出したソフトバンクが、28人のプロテクト漏れが濃厚の巨人の小林誠司(35)を指名するかどうかに注目が集まっている。

 若手の捕手のチャンスを与えた方がプラス

 中日の福谷浩司が日ハムへの移籍を決断したことで今オフにFA宣言をした9選手の去就がすべて決定した。新天地に移籍するのは、福谷を含めて5人。ソフトバンクからは甲斐が巨人、右腕の石川柊太がロッテ、楽天の茂木がヤクルト、そして海外FAで広島の九里がオリックスへ移籍した。人的補償が発生するのが、Bランクと見られる甲斐、茂木、九里の3人。広島は支配下枠が68人で、人的補償を加えると69人とギリギリになるため、金銭補償に切り替える可能性はあるが、ヤクルトは楽天の投手に的を絞ると見られている。
 注目は甲斐の人的補償だ。今季102試合に先発マスクをかぶり、119試合に出場して打率.256、5本塁打、43打点の好成績を残し、7度目のゴールデングラブ賞を獲得した日本を代表する捕手の甲斐が抜けた穴はあまりにも大きい。
 巨人は、甲斐に加えて岸田行倫、大城卓三と3人の捕手が揃ったため、小林が28人のプロテクトから外れる公算が高く、そのベテラン捕手をソフトバンクが指名するかどうかがポイントとなっている。小林はオリオールズへの移籍が決まった菅野智之の専属捕手として、そのエースが登板した24試合を含む36試合に先発マスクをかぶった。盗塁阻止率は.222と下がったが、強肩は健在。阿部監督はフレーミングやブロッキング技術を含む守備力を信頼し、昨季は21試合出場に留まっていた小林の経験と守備力を買い、菅野の“女房役”に抜擢した。課題の打撃の方は、42試合の出場で、打率.152、1本塁打、8打点と振るわなかったが、7つの犠打を決めるなど7、8番打者としての最低限の役割は果たしている。
 甲斐の穴を埋める代役としては適任だろう。
 だが、OBでソフトバンクに詳しい評論家の池田親興氏は「ソフトバンクは小林を指名しないと思う」と大胆な予想をした。
「確かに小林には守備力があるが、打撃力は低く甲斐に代わってレギュラーを張れる力はない。ソフトバンクには若手捕手が結構揃っている。捕手は使わないと育たない。ちょうどこれがいい機会だと考え、思い切った若手捕手の起用を決断するのではないか。もしそう球団と現場が判断したのなら小林を獲る必要はない」

 

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