続く激震…F1角田裕毅のレッドブル落選理由は「安定性に欠き感情的になる」…来季限りの離脱も示唆される中で2026年の新天地にF1新規参入のGM「キャデラック」が急浮上
F1のRBに所属する角田裕毅(24)の2026年の新天地として、その年から11番目の新チームとして新規参入する米ゼネラルモーターズの「キャデラック」が浮上した。英専門サイト「モーターウィーク」が有力候補の一人として報じたもの。角田はレッドブル昇格を狙っていたが、実績で劣るリアム・ローソン(22)が選ばれ、本人もクリスチャン・ホーナー代表(51)も来季限りのレッドブル傘下からの離脱を示唆していた。またレッドブル顧問のヘルムート・マルコ博士(81)はオーストリアの地元紙に角田“落選”の理由を「安定性に欠けて感情的だ」と明かした。
「現時点で誰もローソンを倒すことはできない」
角田のレッドブル昇格見送りのニュースの余波が続く。この日は、81歳になるレッドブルレーシングの顧問のマルコ博士がオーストリアの「クライネ・ツァイトゥング」紙のインタビューでローソン抜擢と角田落選の理由について説明した。
今季後半からRBに参戦したローソンは、6戦を走り、4戦で角田の成績を下回っていて、F1の舞台でハンドルを握ったのは、まだ11レースしかないが、同博士はこう評価した。
「彼は精神的に強くマックス・フェルスタッペンと肩を並べて自分を示す可能性が最も高い人物であり、現時点では誰も彼を倒すことはできない。グランプリでの経験が限られているため、彼のさらなる成長の可能性も最大視している」
22歳のローソンのノビシロに期待したというわけだ。
一方、今季全24戦で自己最多の入賞9回を記録し、12月10日に行われた合同テストでは、レッドブルのマシンに乗り、高い順応性を示した角田の落選については「彼にとって、この決定は確かに残念だっただろう」と、その心情を理解した上で、こう説明した。
「彼のスピードには文句のつけようはないが、安定性に欠けており、非常に感情的なドライバーでもある」
角田は6月のオーストリアGPで割り込まれたザウバーの中国人ドライバー周冠有に対して無線で暴言を吐き、罰金を取られるなどした。また他のレースでも無線でチームなどに不満を漏らすこともあり、マルコ博士は「感情的」と問題視した。そして「(レッドブルの)全体的なパッケージは、ローソンにちょうどよく、角田はレーシングブルズ(RB)の先鋒になってもらいたい」と今回の決定をまとめた。
またRBで来季角田とコンビを組むことになるフランスの20歳の新人アイザック・ハジャーについても、マルコ博士はこう語った。
「彼はとても速いけど衝動的なドライバーでもあるから、チームにとっては面白いかもしれない。しかし、今回の昇格により、私たちは自分たちのレッドブル・ジュニアチームのドライバーを昇格させることに再び焦点を当てることになった。私は、これが正しい方法であると確信しており、ハジャーはそれを確認するだろう」
だが一方で角田を支援しているホンダのレッドブルへのパワーユニット提供が2025年限りで終了する背景などもあり、ホーナー代表が「今年(2025年の)チャンスを裕毅に提供できないのであれば、彼をこのまま引き留めておくことに意味があるのか?ということを強く認識している。1人のドライバーをサポートチームで5年間も抱えることはできない。ある時点でチームから放出するか、何か違う形を見ていかなければならない」と、来季限りの放出を示唆。
また角田自身も、オランダの専門サイトの取材に「このチームで次に何があるのだろうか?」と答え、来季限りの離脱の可能性を示唆するなど、まだ2025年のシーズンが、始まっていないというのに、早くも2026年に角田がどのチームに所属するかが焦点となっている。