箱根駅伝で國學院大、青学大、駒大の3強を脅かすのはどこだ…謎の区間エントリーで最大のダークホースに創価大が浮上した理由とは?
早大も2区と5区に頼りになる選手がいるチームだ。
前回は2区の山口智規(3年)が12位でタスキを受け取ると、1時間6分31秒(早大新記録)の区間4位で激走。8人抜きを披露した。そして5区の工藤慎作(2年)も区間6位と好走している。山口は今季、5000m(13分30秒19)と10000m(27分52秒37)で自己ベストを更新。工藤も出雲6区2位、全日本8区3位と両駅伝をアンカーで活躍した。ともに前回以上の走りを期待してもいいだろう。
1区は出走すれば3年連続の同区間となる間瀬田純平(3年)、4区には全日本7区5位と活躍した長屋匡起(2年)が入った。1・2年時に5区を務めた伊藤大志(4年)は補欠登録。5000mで13分28秒67を持つスピードランナーを3区に起用できれば、往路でいい流れが作れそうだ。そして5区で「山の名探偵」の異名を持つ工藤が、「3強崩し」の〝難題〟に挑むことになる。
前回4位の東洋大は同2区で9人抜きを演じた梅崎蓮(4年)が再び花の2区に入っ
た。5区には関東インカレ1部5000mで5位に食い込んだ松井海斗(1年)を抜擢。補欠登録の小林亮太(4年)は前回3区を区間6位と好走しているだけに、1区登録された石田洸介(4年)の出来がポイントだ。元5000m高校記録保持者で〝先制攻撃〟を仕掛けることができれば、3強と競り合うかたちでレースを進められるかもしれない。また「3強への挑戦」を掲げている中大は1区の当日変更が濃厚だ。MARCH対抗戦10000mで27分44秒48を叩き出した吉居駿恭(3年)、もしくは10000mで今季日本人ルーキー最高の28分08秒 51を持つ岡田開成は、1区で後続を大きく引き離すレースを完結するだけのポテンシャルを秘めている。3強対決が有力視されている第101回箱根駅伝。3強以外の大学もレースのカギを握っている。
(文責・酒井政人/スポーツライター)