発熱?減量苦?内紛?WBA王者が調印式をドタキャンした井岡一翔の大晦日世界戦は無事に開催されるのか…様々な情報が飛び交う中で今日30日正午から注目の前日計量
またそれ以上に懸念されるのが減量の失敗だ。井岡陣営、JBCは共に体重超過を危惧している。26日の時点でカラブレッセ氏は「減量はパーフェクト。もう練習で動く必要はない」と明るく話して、リミットの52.16キロまで「残り2キロだ」と明言していたが、これも本当かどうかはわからない。
計量失格となった場合は、マルティネスの王座は剥奪され、WBA及び両陣営の協議の上で、試合を行うかどうかが決定される。井岡が昨年6月にWBA世界同級王者のジョシュア・フランコ(米国)と再戦した時も、フランコが計量で3.1キロオーバー。2時間の猶予を与えられたが、2.9キロオーバーで王座が剥奪された。当日の計量で58.97キロ以内という条件で、世界戦は敢行され、井岡が判定勝利してWBAのベルトを手にしている。
今回の興行ではセミファイナルで、WBA世界スーパーフェザー級挑戦者決定戦が組まれており、元OPBF東洋太平洋フェザー級王者で、同級9位の堤駿斗(志成)が同級14位のレネ・アルバラード(ニカラグア)と対戦する。もし井岡とマルティネスの世界戦が中止となった場合に、その堤の試合をメインに繰り上げて興行を行うのか、それとも興行事態を中止にするのかも検討中で方針はまだ固まっていない。
今回の世界戦を無料ライブ配信するABEMAの北野雄司エグゼクティブ・プロデューサーも「我々も今連絡を受けたばかり。明日の計量に王者のマルティネス選手が出席できるのかどうかも含めて情報はありません。井岡さんの試合が中止になっても興行そのものが行われるのであればライブ配信する予定でいます」と動向を見守り対応していく方針であることを明かした。
芳野プロモーターは「何か状況に変化があればすぐに皆さんにお伝えします」と付け加えたが、結局、計量の朝を迎えてアナウンスは何もなかった。
井岡が「何度も立ち上がる姿を証明したい。必ず王座に返り咲く」と誓った運命の再戦のゴングは、無事に大晦日に鳴らされるのか。計量を管理するJBCは3時間前から会場入りして不測の事態に備えるという。
(文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)