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アーセナルの冨安健洋が執念の同点ゴール。チームは逆転勝利するが惜しくも優勝を逃した(写真・ロイター/アフロ)
アーセナルの冨安健洋が執念の同点ゴール。チームは逆転勝利するが惜しくも優勝を逃した(写真・ロイター/アフロ)

悔しいプレミアV逸もアーセナル冨安健洋の執念同点ゴールを英メディアは「巧みなフィニッシュ」「チームを活気づけた」と評価

 まるでジェットコースターのように情報が錯綜し、サポーターの感情が刺激されたスタジアムの光景を、英公共放送『BBC』も次のように伝えた。
「開始数分でフォーデンがゴールを決めたニュースが流れ、落ち込んでいたエミレーツ・スタジアムのスタンドは、冨安の同点ゴールで再び活気づいた。ウェストハムが同点に追いついたという噂も広まり、ガナーズの逆転優勝を祝う気の早いサポーターの様子がカメラにとらえられた。ガナーズの一部サポーターは近くにいたジャーナリストたちに、エティハド・スタジアムの実際のスコアを教えてほしいと話しかけたほどだった」
 しかし、後半14分にMFロドリ(27)が追加点を決めたシティは、リードを再び2点に広げる。対するアーセナルは、同44分にドイツ代表FWカイ・ハフェルツ(24)がゴールを決めてついに逆転に成功する。実はこのときもウェストハムが1点を返していたが、直後にVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が介入して取り消された。
 その後はともにスコアが動かないまま、アーセナルとシティがともに勝利して全日程を終えた。DFガブリエウ(26)の負傷退場に伴い、後半14分からは左センターバックに回った冨安は4試合連続のフル出場を果たしたが、プレミアリーグ史上初の4連覇を達成したシティに勝ち点に2ポイント届かなかった。
 英大衆紙『THE Sun』は、終盤戦でシティと壮絶なデッドヒートを演じた、アーセナルのミケル・アルテタ監督(42)の試合後のコメントを伝えている。
「これらはすべて、選手たちが信じ始めたから起きた。辛抱強くなってきたし、私たちがやろうとしていることを理解してくれた。すべての功績は、素晴らしい選手たちとスタッフのおかげだ。いまは休息を取り、シーズンを反省し、このチームを鼓舞し続けるときだ。私たちはいま以上のものを求めていくので、この結果には満足しない」
 アーセン・ベンゲル監督(74)のもと、26勝12分けと無敗で頂点に立った2003-04シーズン以来となる20年ぶりのプレミアリーグ優勝は逃した。それでも無敗優勝時の勝ち点90に迫る89ポイントを積み重ね、怪我から復帰した冨安が左サイドバックに定着した終盤戦を6連勝でフィニッシュした軌跡は、来シーズンの逆襲へ繋がっていく。

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