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青学大の1年生アンカーの小河原陽琉が力走を見せて2年連続8度目の総合V(写真・アフロ)
青学大の1年生アンカーの小河原陽琉が力走を見せて2年連続8度目の総合V(写真・アフロ)

なぜ箱根駅伝の”超高速化”が続くのか?「理由は厚底シューズの進化だけじゃない 」2連連続V青学大の大会新記録更新に加えてシード権争いも激化

 2区は5000m(13分00秒17)、10000m(27分06秒88)、ハーフマラソン(59分32秒)で日本学生記録を保持するリチャード・エティーリ(東京国際大2)が1時間05分31秒で区間賞を獲得。なお2区で区間新記録を叩き出した3人は8万円超えのスーパーシューズ「アディダス アディゼロ アディオス Pro EVO 1」を着用していた。従来のレース用シューズより40%軽い片足138g(27.0cm)という超軽量モデルだ。

 そして高速化はトラック10000mのタイムが上がっているのも大きい。出場校のタイムは上昇中で、今大会は10000m27分台ランナーが過去最多の18名も出場したのだ。
 エントリー選手上位10人の10000m平均タイムでトップ(28分15秒62)につけていた中大は持ち味のスピードを存分に発揮した。1~3区に吉居駿恭(3年)、溜池一太(3年)、本間颯(2年)の10000m27分トリオを配置すると、トップを独走。3区終了時で後続に1分34秒ものリードを奪うことに成功したのだ。
 中大・藤原正和駅伝監督が面白いことを話していた。
「MARCH対抗戦の10000mで吉居が27分44秒48、本間が27分46秒60をマークしましたが、練習の一環で走って出したタイムです。ピークを作れば27分20秒台は出るんじゃないですか。来季、27分台は10人になりますよ。それくらいのチームにしていきたいです」
 青学大を上回るメソッドが完成すれば、来季は中大の時代が到来するかもしれない。シューズが進化して、トラックのタイムも上昇中。箱根駅伝の高速化は止まらない。(文責・酒井政人/スポーツライター)

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