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2度キャンセルしたグッドマンと井上の対戦は完全消滅?!(写真・山口裕朗)
2度キャンセルしたグッドマンと井上の対戦は完全消滅?!(写真・山口裕朗)

「もう腰抜けグッドマンと戦う必要はないよ!」井上尚弥が2度キャンセルした無敗のWBO&IBF指名挑戦者と戦う可能性は消滅したのか…大橋会長は「機会があれば」と発言も

 特に指名試合に厳格なのがIBF。米老舗の専門誌「ザ・リング」が今なおパウンド・フォー・パウンドの1位にしているWBC、WBA、WBO世界ヘビー級王者のアレクサンドル・ウシク(ウクライナ)も、IBFの指名試合指令に応じなかったため、剥奪を警告され、結局、自ら返上した。わずか数日違いで、井上より先に史上初の2階級4団体統一王者となったウエルター級のテレンス・クロフォード(米国)、スーパーミドル級の4団体統一王者だったサウル”カネロ”アルバレス(メキシコ)もIBFから王座を剥奪された。
 グッドマンがそのIBFの1位にいるのが厄介なのだ。半年以上も試合ができないことでグッドマンのランキングが下がる可能性もあるが、井上が4団体王座の防衛にこだわりを持てば、IBFとの指名試合が関門になる。
 4団体王座の防衛記録は、カネロのV4。現在V2の井上はかつて「4団体王座の連続防衛記録はいくつなのか?」と気にかけていたことがあった。
 1月24日の3度目の防衛戦相手はグッドマンからリザーブマッチに入れる予定でいた韓国のキムに変更になったが、2025年のプランに変更はないという。
 大橋会長は、「こういう事態になってしまったが、ピカソ、アフマダリエフ…この辺でいく」と明言した。
 4、5月に米ラスベガスに再上陸してWBC世界同級1位のアラン・ピカソ(メキシコ)、そして秋には3年30億円の破格の大型契約を結んだ「リヤド・シーズン」のサウジアラビアで、元WBA&IBF世界同級王者で、現在WBA世界同級暫定王者となっているムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)との統一戦を行う青写真。すべてをクリアすればV5を達成することになり、4団体統一王座の防衛記録を樹立するので、もう4つのベルトの維持にこだわる必要もなくなる。
 2026年には、注目のWBC世界バンタム級王者の中谷潤人(M.T)とのビッグマッチが計画されていて、それを最後にフェザー級へ転級予定でグッドマンが割り込む余地はどこにもない。
 大橋会長はグッドマンへの気遣いで「機会があれば」と発言したが、事実上、もうグッドマンが井上へ挑戦する可能性は消滅したのだ。
 井上から”逃げ続けた”グッドマンからすれば、モンスターがフェザー級への転級のためにスーパーバンタム級の4つのベルトを返上した際、その王座決定戦に挑戦するのが、真の狙いなのかもしれないが…。井上へ対戦ラブコールを送り続ける世界の強豪ファイターが後を絶たない状況の中で「2度モンスターとの戦いをキャンセルした男」のレッテルを剥がすのは容易ではないだろう。

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