「どこかの誰かが何らかの欠点を見つけるだろう」明日発表!イチロー氏は満票で米野球殿堂入りできるのか…公開サイトは100%キープも少なくない「満場一致とはならない」の意見
タンパベイタイムズは、コラムニストのジョン・ロマーノ氏と、マーク・トプキン氏の殿堂入りに関する対談を掲載。両氏共にイチロー氏へ投票したことを明かしたが、トプキン記者は「私の推測ではイチローは、並外れたリリーバーのマリアノ・リベラに続いて満場一致で殿堂入りすることはないだろう」と断言した。
「彼のキャリアの信じられないほど長いピークに対して37歳のときから始まった残りの8シーズン以上の低迷期の長さにどこかの誰かが何らかの欠点を見つけるだろう。ただ反対派はそれを発表して派手なことをするとは思わない。2020年にデレク・ジーターに投票しなかった397人の投票者のうちの1人のように公には認めないだろう」
2020年にヤンキースの顔であるデレク・ジーターは、397票のうち396票の99.7%の得票率で殿堂入りしたが、たった一人の記者が投票せず満票とならなかった。この時も“犯人”捜しが行われたが、投票しなかった記者が名乗り出ることはなかった。
その例を踏まえた上で、トプキン記者は「全会一致であることはそれほど重要なのか」との疑問を投げかけた。
ロマーノ氏は「それは問題ではない。誰もがそれぞれの意見を持っている。例えばイチローよりOPSの高い選手が17人もいるのに、なぜ彼はスラムダンク(殿堂入りが確実)で他の打者は同じように愛されないのか」と返した。
トプキン記者は「彼は最初の10シーズンでいろいろな意味でとても優れていた。大谷翔平が登場するまでは、日本人選手の中では最高だった」と応じると、ロマーノ氏は、イチロー氏への賛辞をこう続けている。
「3000安打はまだ魔法のようだ。イチローは信じられないほどの才能も持っている。それは投票が主観的なものであるときには重要になる。単に数字だけなら、キャリアWARが60以上の選手を選ぶだろう」
イチロー氏は積み上げた記録と同時にインパクトのある才能を示し続けたと同氏は主張した。
またシアトルタイムズ紙のティム・ブース記者もイチロー氏へ投票したことを明かし、こう力説している。
「イチローは全会一致の票を得るべきであり、もしそうでなければ、この世代で最も偉大な選手の一人に対して頑固に反抗している誰かがいることを示す一例に過ぎない。ケン・グリフィーJr.は全会一致ではなかったが、これは近年の殿堂入りの投票の歴史において大きな不正の一つだった。現在、世界最高の選手である大谷翔平が日本人であることを考えると、イチローが初めて満票で殿堂入りした選手になることは重要な出来事となるだろう」
2016年にマリナーズの“レジェンド”であるケン・グリフィーJr.が、440票のうち437票を獲得して当時の史上最高の得票率となる99.32%で殿堂入りを果たしたが、わずか3票で満票を逃したことが問題になった。
伝説のベーブ・ルース、タイ・カップ、ウィリー・メイズ、そして近年では、ノーラン・ライアン、カル・リプケンJr.も満票での殿堂入りを逃している。16日の日本の殿堂でもイチロー氏に26人の記者が投票しなかった。
その高き壁に挑むイチロー氏。満票かどうかが論じられるだけで偉大だ。