
「井岡さん。やりたいっす」なぜ3.13両国でユーリとの2団体統一戦に挑む拳四朗は元4階級制覇王者との夢対決を熱望したのか…“フライ級世界最強統一戦トーナメント”を勝ち抜くのは誰だ?
対する拳四朗も「スパーと試合は全然違うと思うんでより緊張感のある試合にはなる。自分から仕掛けていきたい。日本人はやりにくくない」と油断はない。
“参謀”の加藤健太トレーナーは「圧倒は盛りすぎ。そこまでの差があるスパーではなかった」と言い、「日本人が相手だと考えていることはわかるので読みやすい。でも相手は拳四朗の良さ、強さを知っている。そういう相手とやってきていないのでそこを警戒して仕上げていく」と警戒心を強めた。
怖いのはユーリの一発だ。
拳四朗にユーリのパンチ力は過去一番か?と聞くと「カニサレスも強かった」と肯定しなかったが「一発は怖い。ガードをしっかり練習しては考えている」という。
2人共に目の前で行われるオラスクアガと京口の世界戦に注目している。
拳四朗は「勝った方と統一戦をやりたい」と、ハッキリ意思表示し、この試合を「スタイルは、似ているので凄い打ち合いになる。先に綺麗に当てた方が勝つのかな」と予想した。
ユーリも「(拳四朗に)勝てば意識はする」とした上で、「やってみないとわからないが、お互い素晴らしい技術を持っているんで噛み合う」と激戦を予想した。
一方の「2017年に初めて世界挑戦した初心に帰る」と明かした京口は、WBA世界ライトフライ級王者時代の3年前の統一戦で7回TKO負けした拳四朗へのリベンジの思いはあえて封印した。
「オラスクアガ選手に勝って自分が 世界王者になれば、いずれはまた統一戦のチャンスをいただけるのかなと思っているので目の前の試合に全力で挑むだけ」
そして拳四朗vsユーリの試合を「本人たちが言ってたように、相手のボクシングを崩した方、自分のボクシングをした方が勝つと思う。どっちが勝つかわからないが、素晴らしい統一戦になる」と予想した。
ただこの3.13両国の先の展開について拳四朗は気になる発言をした。
「階級を上げてもいいかなと思っている。より面白い方へいく」
スーパーフライ級への転級の可能性を示唆したのだ。
筆者は、元4階級制覇王者で、大晦日に予定されていたWBA世界同級王者、フェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)とのダイレクトリマッチが王者のインフルエンザ罹患で延期となった井岡一翔(志成)の名前を出した。
すると拳四朗は目をランランと輝かせた。
「いいですね。井岡さん、やりたいっす。うまいしね。昔からあのスタイルが好きなんで。やりたいっすね」