
「私は井上尚弥をKOする力を持っている」WBCフェザー級王者フィゲロアがモンスターとの再戦を熱望するフルトン戦を前に挑戦状を叩きつける!
フィゲロアは自信満々だ。
「122ポンド(スーパーバンタム級)では強くなかった」
スーパーバンタム級では減量が厳しく力を発揮できなかったという。
「フェザー級では、今強くなったと感じている。準備はできている」
これまでのようにパワーだけに頼るのではなく、スキルを駆使して、クレバーに戦うスタイルを取り入れており、フルトン撃破に自信を持つ。
一方のフルトンは、昨年9月のカストロ・カストロ(米国)との再起戦では、5回にダウンを奪われるなど、ギリギリの2-1判定勝利。一部では「井上に壊されたのでは?」との声が出るほど、井上に敗れた後のフェザー級転級初戦は、成功とは言えない状況にあり、大方の予想もフィゲロアの有利と出ている。
しかし、フィゲロアがフルトンを倒しても、モンスターとの対戦可能性は2026年の後半までずれこむ。井上は5月に米ラスベガスでスーパーバンタム級のWBC1位のアラン・ピカソ(メキシコ)を相手に防衛戦を行い、次に3年30億円の異例の契約を結んだ「リヤド・シーズン」の最初のイベントとしてサウジアラビアで挑発を続けているWBA世界同級暫定王者のムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)と統一戦を戦い、その後に階級を上げてWBA世界フェザー級王者であるニック・ボール(英国)に挑戦する予定。しかし、ここからフェザー級で3階級目の4団体統一路線に進むわけではなく、再びスーパーバンタム級に階級を戻してWBC世界バンタム級王者の中谷潤人(M.T)と究極の日本人対決を戦うプラン。となると、フィゲロアは、1年以上タイトルを保持しておかねばならない。
フィゲロアは米専門サイト「ボクシング・シーン」の取材に対しても、「もちろん井上が私の(対戦希望)リストのトップにいるが、まずはフルトンを倒さなければならない。この戦いの後、何でも可能だ」と語り、井上がフェザー級に本格転級するまでにベルトを統一する考えを明かした。
同サイトよると、フィゲロアは、1m85の長身を誇るWBO世界同級王者、ラファエル・エスピノサ(メキシコ)を最初のターゲットにしているという。
「メキシコのファイターはタフで素晴らしい体格を持っていると感じるが、間違いなく彼との戦いは素晴らしい夜になる。彼らは私から最高のものを引き出してくれるだろう」
井上へ挑戦状が次から次へと舞い込む理由は、パウンド・フォー・パウンドの評価を得ていることと、軽量級では破格のファイトマネー。モンスターとの対戦アピールに成功するのは、フィゲロアかフルトンか。注目の世界戦はWBA世界ライトヘビー級王者、デビッド·モレル(キューバ)と、WBC世界同級暫定王者、デビッド·ベナビデス(米国)の統一戦のアンダーカードとして行われる。