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ドラフト1位の竹田が三浦監督が見守る前で初ブルペン(写真・黒田史夫)
ドラフト1位の竹田が三浦監督が見守る前で初ブルペン(写真・黒田史夫)

横浜DeNAの“番長カーブ”継承ドラフト1位の竹田祐と150キロを出した2位の篠木健太郎は「9分の2」の激しい先発5、6番手争奪戦を勝ち抜くことができるのか?

 竹田に関しても「これからですよ。対打者で力の入れ具合も変わってくるし、打者の反応とかを見ていく。ドラフトで映像は見たが、固定観念を持たず、見て感じたことでイメージが膨らんでくる」と“誇大宣伝”をすることもなかった。
 メディアは早急に「使える」「使えない」を判断しがちだが、この考えは指揮官の立場では至ってノーマル。ルーキーにプレッシャーをかけることにもならない。
 だが、チームの実情としては、第5、第6番手の先発構築がキャンプの最大テーマのひとつである。
 “下剋上日本一”を果たした横浜DeNAがチームスローガンに掲げた「横浜奪取」の今季の目標は3位に終わったリーグ優勝。自慢の打撃力はリーグナンバーワン。三浦監督は「守り切る」ことをテーマに掲げている。東、ジャクソン、ケイの先発3本柱に“最強の助っ人”バウアーのカムバックで計算できる4本柱は固まった。だが、CS、日本シリーズのような短期決戦ではなく、ペナントレースの長丁場を勝ち抜くには、5、6番手の先発までを確立したい。
 候補は9人。昨季6勝7敗、防御率2.85の大貫、後半ローテーに入った3勝2敗、防御率4.31の吉野、怪我に苦しんだ平良、12試合に先発機会をもらい、4勝3敗、防御率3.97の石田裕太郎、そして先発転向に挑み、この日、ブルペンで84球を投げ込んだ伊勢だろう。そこに4年目の小園、竹田、篠木のルーキー2人が加わる。B班スタートとなった左腕の石田健大を含めて「9分の2」の激しい争奪戦である。
 三浦監督は先発転向の伊勢についてもこう触れた。
「力任せに投げていない。確認しながら丁寧に投げていた。先発の力感というかスピードガン以上のボールにキレはあった。ただ84球くらいでどうこうの判断はつかない。現状できるかどうかはわからない。未知数。先発をやったことがないんだから、実戦で見ていかないとわからない」
 キャンプ、オープン戦での結果と内容でのふるい落としが始まる。
 プロ実績はゼロだがドラフト1位の“看板”は一種のプライオリティにはなる。 
 竹田が覚悟を口にした。
「開幕ローテーには入りたい。この1か月、レベルアップしないとそこは無理。頑張っていきたい」
 横浜DeNAの本格的な先発争奪戦のスタートは8日の紅白戦からだ。

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