中日の開幕投手の最有力候補である高橋宏斗(写真・黒田史夫)
異例!「ざわつくかもしれないが惑わされるな」中日の井上監督が高橋宏斗と「開幕投手の意義を問う」緊急会談開催へ…その狙いはどこにあるのか?
「あまり悠長にはしていられない。投手コーチに言われた。(開幕投手を)公言すればそれを軸にローテーも組みやすいと。4月の日程を見て、投手コーチの意見を聞きながら、“ここに、はめたいよね”、“わかった、そうしよう”と、すっと落ちる。2月中旬までには決めたい」
井上監督は開幕投手決定のリミットを2月中旬に定めた。
昨季、開幕から出遅れながらも、12勝4敗、防御率1.38の成績を残した高橋が、2025年の中日の投手ローテーの中心になることは間違いない。だからこそ井上監督は、その高橋との緊急開幕投手会談を持つのだ。
この日は、約50球を投げたが、ストレートの球速は150キロを超え、とんでもない質のボールを投げこんでいた。阪神、横浜DeNAと、キャンプ巡りをしてきたが、こんなボールを投げている投手はいなかった。
「他のピッチャーよりも球が強いのは明らか。今は細かいことを気にしてやる時期じゃない。ストレスなく、気持ちよく投げられているか、ということだけが気になっていた。そこだけを見て話を聞いても(不安要素は)あまりない。ちょっと一安心」
井上監督も、ここ2年続いていたフォームの大胆な改造を試みてキャンプに現れることもなく、ハイペースの仕上がりを見せている高橋を高く評価している。
さらに「投手コーチからもいい報告をもらっている。“今までにないこんなトレーニングをやっています”と。“そうなの?”とこっちが驚くことをやってくれているとうれしくなる」との本音を明かした。当の高橋本人は、開幕を狙ってはいるが、チームの戦略的な起用への理解を示しているという。
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