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神戸の大迫、武藤は後半途中出場したが不発に終わる(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)
神戸の大迫、武藤は後半途中出場したが不発に終わる(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

神戸リーグ3連覇に暗雲?!「戦える集団であることを見せねば上位も難しい」なぜ今季を占うス―パカップで広島に成す術もなく完敗したのか…過密日程と続出した故障者

 指揮官はさらにFW大迫勇也(34)やDF酒井高徳(33)、昨シーズンのMVPを獲得したMF武藤嘉紀(32)の元日本代表トリオをリザーブに回した。11日にホームで上海海港(中国)と対戦する、AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)のリーグステージ第7節を含めた過密日程をにらんだ選手起用だったとも明かしている。
「中2日で迎えるACLEも大事だし、その直後にはリーグ戦も開幕する。過密日程を含めて、いろいろなものをトータルして今日のスタートとなった」
 控えめだった補強とは対照的に、オフには前キャプテンのMF山口蛍(34)がJ2のV・ファーレン長崎へ移籍。セットプレーのキッカーも担った左サイドバックの初瀬亮(27)も登録メンバーから外れ、今月6日にイングランド2部にあたるEFLチャンピオンシップのシェフィールド・ウェンズデイへの移籍が発表された。
 それでも同じポジションの選手を補強しなかったのは、重点が現有戦力の底上げに置かれているからにほかならない。後半19分から本山に代わって出場し、主戦場としてきた右とは逆の左サイドバックでプレーした酒井が言う。
「今日の試合を外から見ていて思ったのは、新しく入ってきた選手は観客気分ではなく、1試合でも早くヴィッセル神戸としてプレーしなきゃいけない、という状況を理解する必要があるということ。少し厳しい言い方だけど、1年間を通してすべての選手が必要になってくるのは、昨シーズンと変わらないと思っているので」
 昨シーズンを振り返れば、新加入組のFW宮代大聖(24)やMF井手口陽介(28)が時間の経過とともにフィット。最終的に前者は11ゴールをあげ、後者は負傷で長期離脱した山口の穴を埋めて、ともに二冠を獲得する原動力になった。
 同じような構図が今シーズンも必要だと酒井は続ける。
「昨シーズンは宮代選手や井手口選手がチーム内に競争を生み出し、結果としていい循環をもたらしてくれたなかで、試合を重ねるたびにチームに修正を入れられた。そういった壁を全員で越えていけるかどうかが、再び重要なポイントになってくる」
 その宮代や井手口が怪我でメンバー外になった広島戦で、数少ない収穫のひとつがMF齊藤未月(26)となる。左膝に全治約1年の大怪我を負ったのが2023年8月。手術と懸命なリハビリを乗り越え、公式戦で実に539日ぶりに先発した齊藤は、アンカーとしてフル出場を果たした後の取材エリアでこう語っている。

 

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