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神戸の大迫、武藤は後半途中出場したが不発に終わる(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)
神戸の大迫、武藤は後半途中出場したが不発に終わる(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

神戸リーグ3連覇に暗雲?!「戦える集団であることを見せねば上位も難しい」なぜ今季を占うス―パカップで広島に成す術もなく完敗したのか…過密日程と続出した故障者

「いろいろな気持ちがあったけど、ピッチに立つ以上は、結果を残さないといけないと個人的には思っていた。チームを勝たせるプレーをしてこそピッチに立つ意味があり、価値がある。その意味ではまったく足りないゲームだったと思うし、今日の敗戦をしっかりと振り返って、次は勝てるように準備していきたい」
 ACLEの上海海港戦から中3日の15日には、浦和レッズをノエビアスタジアム神戸に迎える今シーズンのJ1リーグ開幕戦が待つ。ACLEではリーグステージ突破がほぼ確実な状況となっていて、敵地へ乗り込む18日の上海申花(中国)戦をはさんで、3月からは休む間もなくノックアウトステージへと突入する。
 その後はYBCルヴァンカップと天皇杯も加わり、9月以降は2025-26シーズンのACLEがスタートする。年間を通して過密日程を余儀なくされ、そのなかでもクラブが悲願にすえるアジア制覇、そして2007-09シーズンの鹿島アントラーズ以来、史上2チーム目となるリーグ戦3連覇をターゲットにすえていく。
 ハイインテンシティーをベースにする堅守速攻に舵を切って4シーズン目。チーム全体に浸透したコンセプトに絶対の自信を抱いているからこそ、吉田監督は基本的に現有戦力の底上げを重要視した。しかし、キャンプの成果を示す広島戦では、満足のいく答えは示されなかった。昨年末に残留を決めた武藤も危機感を口にする。
「全員がもっとアピールしあって、誰が出てもピッチ上でヴィッセル神戸らしさを、戦える集団というのを見せていかないと上位にいくのも難しくなる」
 振り返れば昨シーズンも夏場までは苦しい戦いを続け、5位前後で推移したなかでチーム力が右肩上がりに転じていった。広島に喫した完敗をへて、現時点で神戸の目の前を覆った暗雲を振り払えるかどうかは、大迫や酒井、武藤ら実績のあるベテラン勢に引っ張られてきた若手や中堅のさらなる自立と奮起にかかっている。
(文責・藤江直人/スポーツライター)

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