![井上尚弥(写真・山口裕朗)](https://d3d3uiz760e42m.cloudfront.net/wp-content/uploads/2025/02/250124RSP_049.jpg)
世界的名誉!井上尚弥がメキシコ記念日「5.3」に米ラスベガスでピカソ戦が濃厚…9月には日本であの因縁のWBA暫定王者と対戦計画
プロボクシングのスーパーバンタム級4団体統一王者、井上尚弥(31、大橋)の次戦が5月3日に米国ラスベガスで開催されることが濃厚になった。米国でビッグマッチが開催されることで知られるメキシコの記念日「シンコ・デ・マヨ」での名誉ある一戦で、相手は無敗の”IQボクサー”WBC世界同級1位のアラン・ピカソ(24、メキシコ)。また今年は海外進出イヤーだと考えられていたが、9月に日本で防衛戦を行うことも検討されており、12月のサウジアラビアでの「リヤド・シーズン」での初戦も含めてトップクラスのボクサーとしては異例の年間4試合のパウンド・フォー・パウンド(PFP)1位ロードを駆け抜けることになる。
チャベスやデラホーヤらレジェンド達が築き上げてきたリング
海外メディアのモンスター情報が錯綜した。
まず米老舗雑誌「ザ・リング」が、2月2日に6月に米国ラスベガスに再上陸し、”新聖地”T-モバイルアリーナでピカソと戦うと報じた。次にその情報を訂正したのが、米専門サイト「ボクシング・シーン」。こららは12日に匿名情報としてメキシコの「シンコ・デ・マヨ」の週末(5月3日)にラスベガスに井上が登場してメキシコの新鋭ピカソの挑戦を受ける計画が進んでいることを「完璧に理にかなっている」と報じた。
「シンコ・デ・マヨ」は、スペイン語で「5月5日」を意味し、1862年の同日に侵攻してきたフランス軍を撃退した「プエブラの戦い」を記念するメキシコの祝日。特に米国でのメキシコ系米国人が、記念日として重要視しており、カリフォルニア州など各地で盛んにお祝いイベントが行われ、ボクシングではメキシコの”英雄”元3階級制覇王者のフリオ・セサール・チャベスが、この日にビッグマッチを開催するという伝統を作り、以降オスカー・デラホーヤ(米国)、フロイド・メイウェザー・ジュニア(米港)らのビッグネームが引き継ぎ、近年ではスーパーミドル級の3団体統一王者のサウル”カネロ”アルバレス(メキシコ)が、この日に世界戦を行ってきた。だが、今年は、一転二転した上、電撃的にサウジアラビアの国家事業「リヤドシーズン」と4試合契約を結んだカネロが、5月3日(米国時間4日)にサウジでIBF同級王者ウィリアム・スクール(キューバ)とスーパーミドル級の4団体王座統一戦を行うことになったため米国での主役がいなくなった。
5月2日にニューヨークで、総合格闘技「RIZIN」でエキシビションを戦おうとした”トラブルメーカー”ライアン・ガルシア(米国)とライト級の4団体統一王者で現WBC世界スーパーライト級王者のデビン・ヘイニー(米国)の因縁の2人が、ダブルメインイベントとして、それぞれ再起戦を戦い「シンコ・デ・マヨ」を盛り上げるのだが、そのライアン、ヘイニー、カネロの間の週末に井上が、米ラスベガスに上陸して、「メキシコの東大」と言われるメキシコ国立自治大の現役医学部生で32戦無敗の新鋭として人気のあるピカソを迎え討つのだから、とんでもない栄誉。いかに井上が、世界的な評価を得ているのかがわかる。