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暗礁?実現?井岡一翔とWBA王者マルティネスとの再戦の行方に注目(写真・山口裕朗)
暗礁?実現?井岡一翔とWBA王者マルティネスとの再戦の行方に注目(写真・山口裕朗)

報道に不快感?!「井岡一翔vsマルティネスの大晦日にインフル感染で流れた再戦の可能性は消えてなんかいない」米リング誌の“暗礁”報道を井岡陣営が全面否定

プロボクシングの元4階級制覇王者の井岡一翔(35、志成)とWBA世界スーパーフライ級王者のフェルナンド・マルティネス(33、アルゼンチン)の再戦が暗礁に乗り上げていることを米老舗専門誌「ザ・リング」が日本時間14日に報じた。だが、井岡陣営は、この報道を完全否定。4月上旬の日本開催をメドに再戦を実現する交渉が継続しているという。両者は、昨年大晦日に再戦予定だったがマルティネスのインフルエンザ感染により、試合前日に中止となり、両陣営は、再度この世界戦を実現するための交渉を進めていた。

 「再戦の希望はもはやない」

 ショッキングなニュースを米老舗のリング誌が報じた。13日(日本時間14日)付 のニュース速報欄で「マルティネスと井岡の再戦の希望はもはやないようだ」と伝え、WBA王者のマルティネスは、WBC王者のジェシー“バム”ロドリゲス(米国)との統一戦の交渉を水面下で進めていることを報じた。
 ただ、ロドリゲスのプロモーターのひとつであるマッチルームと、マルティネス側のプレミアボクシングチャンピオンズ(PBC)が連絡を取り合っているが、交渉は合意には達してはおらず、同誌がマルティネス、井岡の両陣営に現状を確認するための取材メールを送ったが、返信がないことも付け加えている。
 同誌が、井岡とマルティネスの再戦が暗礁に乗り上げていると報じた根拠としては、WBAが暫定王者のデビッド·ヒメネス(コスタリカ)との統一戦をマルティネスに指令していて、その指名試合を回避するには他団体との統一戦しかないというもの。実際、ヒメネス側がWBAにマルティネスが指名試合を履行しないことについて抗議しているが、WBAは井岡とのダイレクトリマッチを認めており、この論法の説得力は薄い。
 井岡陣営は、この報道に不快感を示し、関係者の一人は、「現在も引き続き交渉中で再戦の可能性は消えていない」と完全否定した。4月上旬の日本開催をメドに交渉が継続しているという。
 マルティネスは、直前まで昨年の大晦日のリングに上がることを模索したが、来日後に罹患したインフルエンザの病状が回復せず、前日計量の日に中止を申し入れた。マルティネス陣営のマネージャー兼トレーナーのロドリゴ・カラブレッセ氏は、その際に会見で「もちろん井岡とやりたい」と、仕切り直しの再戦を熱望していることを明かしている。
 井岡陣営は、違約金などを要求しなかったが、マルティネス陣営は、大晦日の興行に経済的に大きな損害を与えたことを申し訳なく考えており、ビジネスで割り切って、ロドリゲスとの統一戦と井岡との再戦を天秤にかけている様子は見られないという。
「人と人との信頼関係の上で交渉が継続している」と、井岡陣営も一度は合意に達した再戦の実現に自信を持っている。マルティネス側も、IBF王座を返上してまで、井岡との再戦を優先するほど、このマッチメークに魅力を感じていた。
 井岡は、昨年7月7日に自身のWBAのベルトとマルティネスのIBFのベルトをかけて統一戦に挑んだが、0-3判定で完敗していた。パワーと手数で積極的に打ち合いにきた井岡を封じ込んだマルティネス陣営としては、再戦でも返り討ちにすることに自信を持っているのだろう。“バム”との統一戦は、井岡との再戦に決着をつけた後のオプションとして考えているのかもしれない。

 

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