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  • 賛否呼んだ「くじ引き」決着の真相…西日本ボクシング協会長選に敗れた亀田興毅氏を直撃取材…「なぜ2期6年の実績がある山下正人氏と同数の支持を集めたと思いますか?」
西日本ボクシング協会の会長選に出馬した亀田興毅氏はトップと同数票を得たがクジ引きで敗れた
西日本ボクシング協会の会長選に出馬した亀田興毅氏はトップと同数票を得たがクジ引きで敗れた

賛否呼んだ「くじ引き」決着の真相…西日本ボクシング協会長選に敗れた亀田興毅氏を直撃取材…「なぜ2期6年の実績がある山下正人氏と同数の支持を集めたと思いますか?」

 そして今回の選挙で起きた、もうひとつの大きな問題が、決戦投票を行わずクジで決めたという点だ。選挙を管理した関係者によると、この規約は10年以上も前からあり、事前に3人の陣営が定めた選挙の責任者を呼び出して、細かな選挙の取り決めを伝え、同数の場合は抽選で決定することも説明していたという。
 だが、協会のトップをくじ引きで決めるという民主的ではない、前近代的な決定手段に賛否の声は飛び交い、亀田氏の弟で元2階級制覇王者の亀田和毅は、YouTubeで「こんな大事なことをマルバツで決めんのと思った。子供じゃないんやから。運動会じゃないんやから。普通に考えたら(決戦投票が)公平やろ」と“物言い”をつけた。
 全国に5つの支部のあるボクシング協会は、全国のジムの会長で形成されている親睦団体とはいえど、決戦投票で決めるべきだっただろう。
 そもそもなぜ決戦投票を行わずにくじ引きなのか。関係者の説明によると、3年に一度改選される会長選挙では、過去にさかのぼっても、毎回不在者投票の票が複数あるため、決戦投票となると、当日参加した会長しか投票できないこととなり、それでは公平性に欠くとの理由でくじ引きが採用されるようになったという。たた各協会によって規約は違っていて日本プロボクシング協会の会長を兼務する東日本ボクシング協会では、同数の場合は決戦投票を行う規約になっている。
 しかし西日本ボクシング協会では、過去にクジ引きの規約があるにもかかわらず、決戦投票が行われた例がある。2010年2月の会長選挙では、アポロ嘉男氏、前会長の大鵬健文氏、井岡弘樹氏の3人が出馬し、アポロ氏と大鵬氏が同数だったため、決戦投票が行われ、アポロ氏が選出されている。当時は、協会役員の逮捕事件(不起訴)が起きるなど内部がゴタついている時期で、クジ引きでトップを決めることは許されない状況だったという。
 アポロ会長に連絡を取ると「当時のことは覚えてないんですわ。ただ今回については規約に従って、皆さん納得のもとでクジ引きということになった。それは問題ないんじゃないですか」という意見だった。
 亀田氏は「異論はありません。出た結果を受け止めるだけ」としながらも、こう続けた。

 

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