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横浜DeNA三浦監督の独占インタビュー(写真・黒田史夫)
横浜DeNA三浦監督の独占インタビュー(写真・黒田史夫)

【独占】横浜DeNA三浦監督に聞く「バウアーの勝ち星上積みで巨人に勝って優勝?そんな単純なものじゃない。だから野球は面白い」

 だがクライマックスシリーズでは、その巨人に競り勝った。成功体験はある。
「短期決戦ではできました。143試合をあの1試合、1試合に置き換える。その積み重ね。クライマックス、日本シリーズと、しんどい試合ばかりだった。それを乗り越えたから(日本一に)たどりつけた。乗り越えないとたどりつけない。楽して優勝なんかできないんです。明日のことなど考えず、1試合ですべてを出し切ってくれと、選手たちに言いました。終われば、また明日残っている力を全部出してくれと。選手たちは、本当に毎試合、全部を出し切ってくれました。そうやって戦ってきたので疲労は凄かった。でも、その疲労とは反比例して成長も凄かった。チームの結束力、一体感は、試合ごとにどんどん上がっていました。あの経験の中で、チームとしてあそこまでやらないと勝ち切れない。あそこまでやったからこそ勝ち切れて、優勝ってこんなにいいものなんだ、と実感しました。その経験がチームとして大きな財産でしょう」
――その戦いをレギュラーシーズンで。
「これを乗り越えないと優勝なんてできない。その積み重ねなんです。(レギュラーシーズンでは)チーム状態が良いとき、悪いときは絶対にある。悪いときでも、奮い立たせるように、選手たちが毎試合向かっていけるようにしないといけないんです」
 キャンプでは、守備力、判断力の向上を具体的なテーマに掲げた。
 チーム失策数「96」はリーグワースト。ただ守備力の向上に特効薬はない。2年前にリーグ優勝&日本一を成し遂げ、三浦監督とも、昔から交流のある阪神の岡田監督は、守乱をなんとか食い止めるため、守備位置の固定、二遊間の併殺プレーの見直し、内外野の連携に必ずカットマンを挟むことなどをチーム方針として徹底したが、それでもミスは出て、まだ成長途上だった。
「一人ひとりが変われば、チームとして大きく変わる。個々のスキルアップを意識したい。例えば、守備力の10がマックスとして、バッティングはいいが、守備力が、2とか、3しかない選手が、2を3に、3を4にするだけでもチームとして変わるんです。守備力を上げるために、守備力のいい選手ばかりをスタメンで使うのか?と問われればそういうわけではない。攻撃していかねばならない。今年からは河田コーチが新しい視点も入れてくれますからね」
 1軍外野守備兼ベースコーチ兼野手コーチとしてヤクルトからスペシャリストの河田雄祐氏を招聘した。2軍には上田佳範氏を中日から復帰させている。
――判断力も?
「走攻守すべての判断力。ここも少しずつでも上げられれば大きく変わる。走塁にしても、ワンヒットで二塁止まりだったものが三塁までいければ、大きく変わります。実戦での打球判断が一番いい練習ではあるが、バッティング練習の打球を利用するなど、やり方は色々とある。キャンプではアイデアを出してもらっている」
 具体的な目標設定をするのが横浜DeNAらしい。
 3月28日の開幕戦は本拠地での中日戦だ。
(文責・本郷陽一/RONSPO スポーツタイムズ通信社)

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