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オリックスの山岡が過去に海外の違法なオンラインカジノに関与したことが発覚し自粛を命じられた
オリックスの山岡が過去に海外の違法なオンラインカジノに関与したことが発覚し自粛を命じられた

「違法だと知らずとも自覚を欠いた行動」オリックスが山岡泰輔に活動自粛を命じたオンラインカジノ問題は氷山の一角?それとも…卓球、芸能からプロ野球にまで飛び火した問題はどこまで広がる?

 オリックスは21日、山岡泰輔投手(29)が過去に違法なオンラインカジノを利用していたことが判明したため、コンプライアンス違反の疑いがあるとして、当面の活動自粛を発表した。後日正式な処分が下されるという。NPBも各球団に過去にオンラインカジノを利用した選手がいれば自主的に名乗り出ることを要請したと発表した。またオンラインカジノ問題で発端を切った卓球の東京五輪銅メダリストの丹羽孝希(30)は千葉簡易裁判所から賭博罪で罰金10万円で略式起訴された。卓球、芸能界からついにプロ野球界まで広がったオンラインカジノ“ショック”。今回の発覚は氷山の一角か、それともさらに拡大するのか。各球団は戦々恐々としている。

 NPBは各球団に緊急調査を要請

 21日夜に衝撃的なニュースがプロ野球界を駆け巡った。
 世間の関心が高まっている違法な海外のオンラインカジノに過去に山岡が関与していたことをオリックスが公表。コンプライアンス違反として、当面の活動自粛を命じたことを発表したのだ。オリックスは、午後10時から宮崎のキャンプ地で緊急会見を開き、後藤俊一広報宣伝部長が、事情を説明すると共に謝罪した。
 オリックスの発表によると2月17日に山岡のオンラインカジノ利用に関する情報を入手した NPB より調査依頼を受け、翌18 日に山岡本人と面談。過去に海外でのカジノのライセンスを取得しているサイトが運営するポーカーゲームのトーナメント大会に参加していた事実を確認した。
 オリックスはただちにNPBにその聞き取りの結果を報告した。NPBが、21日に出した「オリックス球団の発表を受けて」という声明文によると、NPBは「報告内容を精査した上」で20日に顧問弁護士が、直接、山岡をヒアリングし、オンラインカジノの利用の事実を確認した。
 山岡は、オンラインカジノを違法だとは思っておらず利用したオンラインカジノは、「野球を含むスポーツを対象にしたものではありませんでした」という。
 山岡の利用時期や回数については、オリックスも、NPBも明かしていないが球団は山岡に「違法性の認識の有無に関わらず、社会的影響力の大きいプロ野球選手としての自覚を欠いた行動であった」との見解を伝え、当面の間の活動自粛を命じた。
 山岡は、21日に大阪へ戻り、警察に対して今回の事案に関する相談を行った。オリックスは、後日、改めて正式な処分等を決定するという。
 同球団は、把握した内容をNPB に報告。
「今後も警察及び NPB に協力して対応してまいります。 関係各所の皆様及びファンの皆様には、多大なるご迷惑とご心配をおかけいたしますことを心よりお詫び申し上げます」と謝罪した。球団内の調査では、現時点で、山岡以外に過去にオンラインカジノを利用したことのある選手の申し出はないという。
 山岡は昨季は故障でわずか6試合に登板しただけだったが、通算43勝をマークしていて侍ジャパンにも選ばれたプロ入り9年目の右腕。今季は岸田新監督から「救援1本で頼む」と貴重なブルペンの一角を任される予定だった。
 NPBは声明文で全球団に対して以下の緊急通達を行ったことを明かした。
「他の競技の元五輪代表選手や芸能事務所の所属タレントの問題が報道されている昨今の状況も踏まえ、同20日、同球団も含むプロ野球全12球団に対して、所属選手及び監督・コーチ、スタッフなど関係者にオンラインカジノの利用は違法行為にあたることを各球団内で改めて周知徹底するよう求めたほか、当該関係者に向け、過去にオンラインカジノを利用したことがあれば自主的に名乗り出るよう呼びかけることを要請しました。全12球団は現在、この要請をもとに、球団関係者に自主的に名乗り出るよう呼びかけているところです。この呼びかけに関する結果については、全球団からの報告がまとまり次第、当組織、及び各球団において適切に対応してまいります」

 

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