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U-20W杯出場権を獲得したキャプテンDF市原吏音(写真:新華社/アフロ)
U-20W杯出場権を獲得したキャプテンDF市原吏音(写真:新華社/アフロ)

「頭に浮かんだ勝利のシナリオ」W杯出場を決めたU-20代表がイランとの“鬼門のPK戦”を制することができた理由とは?

「両方必要だと思います。練習するほど、相手キーパーと1対1になる視界を含めてPK戦の緊張感に慣れますし、日頃のサッカー以外のところの運など、いろいろと合わさってPK戦の結果が出ると思うので、一概にどちらがとは言いづらいですね」
 後攻を選んだ市原の判断を、船越監督は「リオン(市原)が自分の判断で決めたので、われわれとしては何も言っていません」と目を細めながら、結果が天と地ほどの差をもたらす運命のPK戦を制した価値をこう語っている。
「この緊張感のなかでプレーするのは、どんな練習よりも選手の成長を促す。その意味でよかったと思うし、なおかつ手にした勝利が彼らの経験値にもなる。ワールドカップ出場を決められたのはひとえにうれしいし、ホッとしているところもあるけど、いまはアジアチャンピオンになりたい、という気持ちが強くなっている」
 総勢20人が蹴ったPK戦を前橋育英(群馬)が9-8で制し、2度目の優勝を果たした1月の全国高校サッカー選手権決勝もまだ記憶に新しい。各種データの収集や活用に加えて、PK成功の確率を高めるうえで選手個々が求められるメンタルの強さを、特にアンダー世代が身につけある跡をしっかりと示しながら、2028年のロス五輪世代となる若き代表は26日に、U-20オーストラリア代表との準決勝に臨む。
(文責・藤江直人/スポーツライター)

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