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井上尚弥の5.4米ラスベガスでの対戦相手に急浮上してきたカルデナスは「地獄のパンチを持つ男」(写真・山口裕朗)
井上尚弥の5.4米ラスベガスでの対戦相手に急浮上してきたカルデナスは「地獄のパンチを持つ男」(写真・山口裕朗)

「井上尚弥は戦うべき相手と戦っていない」5.4米国で挑戦辞退ピカソの代役に急浮上WBA2位ラモン・カルデナスは相手の顎を折った「地獄のパンチを持つ男」で“宿敵”の練習仲間

 常に好戦的にプレスをかけ、正確で速いジャブでコントロールし、左フック、右のオーバーハンドのフック、右ストレート、左右のボデイを強打できる。中間距離もインファイトもできる。ただディフェンスは雑で、攻撃的がゆえに正面に立つシーンがあり、ジャブの被弾なども目立つ。井上の緻密な攻撃力をもってすれば、KOチャンスはあるが「地獄のパンチ力」は危険ではある。攻守総合型のピカソよりも面白いマッチメークなのかもしれない。
 しかも、カルデナスは井上を執拗に挑発し続けていて、9月に日本で対戦予定のWBA世界同級暫定王者のムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)が米国でキャンプを張る際のトレーニング仲間だ。
 今年2月のアコスタ戦を前にして「Against the Rope」というポッドキャスト番組に出演し、井上との対戦をこうアピールしていた。
「井上が逃げているとは言いたくないが戦うべき相手と戦っていない。WBAからMJ(アフマダリエフ)と戦う指令があったのに戦っていない。MJが1位でオレが2位だ。MJにチャンスを与えないなら、私にチャンスをくれ。それがルールだ。オレは、井上から逃げるのでなく戦いの戦略を練ることができる」
 さらにアコスタ戦に勝利した後には、リング上で「ベストの相手と戦いたい。井上は、最高の選手なので彼と戦いたい。今年、彼が望むなら、オレはいつでも準備ができている」と、挑戦状を叩きつけていた。
 父親がメキシコ国内での「1、2ラウンドに倒される」という評判に怖気づいて挑戦辞退を決めたピカソとは比べものにならないくらいに気合は十分。MJ軍団の先陣としての“番狂わせ”を虎視眈々と狙っている。
 また同サイトは、井上が9月に日本で、そのMJことアフマダリエフ戦。そして12月には、昨年3年30億円の異例の大型契約を結んだ「リヤドシーズン」のサウジアラビアでの試合が予定されていることを報じた。
 サウジでの対戦相手は、WBA世界フェザー級王者、ニック・ボール(英国)となる予定。ボールは、昨年9月に井上が倒した元IBF同級王者のTJ・ドヘニー(アイルランド)と3月15日に英国で防衛戦を行う。
 また5月4日の井上―カルデナスのアンダーカードにはWBO世界フェザー級王者ラファエル・エスピノサ(メキシコ)の防衛戦もマッチメイクされるという。エスピノサも、また井上が転級してきた際に挑戦を熱望している1m85の長身ファイターだ。交渉が最終段階にある5.4米ラスベガス決戦の正式発表が待たれる。

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