• HOME
  • 記事
  • 野球
  • 異色の攻守両面プレーのNFLドラフト候補が「大谷翔平より僕の二刀流の方が難しい」と“爆弾発言”して全米で物議
大谷翔平が古巣エンゼルスとのオープン戦初戦の第1打席で菊池雄星から逆方向に本塁打を放つ(写真:Creative 2/アフロ)
大谷翔平が古巣エンゼルスとのオープン戦初戦の第1打席で菊池雄星から逆方向に本塁打を放つ(写真:Creative 2/アフロ)

異色の攻守両面プレーのNFLドラフト候補が「大谷翔平より僕の二刀流の方が難しい」と“爆弾発言”して全米で物議

 ドジャースの大谷翔平(30)がオープン戦初戦となるエンゼルス戦の第1打席で花巻東高校の先輩である菊池雄星(33)から本塁打を放ち、二刀流復活イヤーに向けて好スタートを切った。そのタイミングに合わせるよう、2025年のプロアメリカンフットボールのNFLドラフト候補、トラビス・ハンター(21、コロラド大)が「大谷翔平より僕の(二刀流の)方が難しい」と発言して物議を呼んでいる。ハンターは、攻守で二刀流をこなす異例のプレーヤー。4月のNFドラフトの注目候補の一人だが、この発言にはSNSやネットで批判的な声が殺到する異常事態となった。

 アメフトの二刀流の方が肉体への負担が大きい

 二刀流復活に向けて確実な一歩を踏み出している大谷に“ケチ”をつけるようなNFLのドラフト候補の発言が全米で波紋を呼んだ。
 NFLは2月27日からインディアナポリスで「スカウティングコンバイン」と呼ばれるドラフト候補の恒例の能力テストを実施。コロラド大で、オフェンスでは、ワイドレシーバ、ディフェンスではコーナーバックと、攻守両方で活躍し、2024年にカレッジフットボールの最高栄誉であるハイズマン賞に輝いたドラフトの注目選手のハンターも参加して、プレーはしなかったが、メディアの取材に応じて“爆弾発言”を行った。
 ニューヨークポストなど複数の米メディが報じたところによると「大谷の二刀流とあなたの二刀流とどちらが難しいか?」との質問に「たぶん僕だね。フットボールでやっていることは、体にたくさん負担がかかるから難しいんだ」と答えたのだ。  
 さらにハンターは「大谷は素晴らしい選手だけど、フットボールではたくさんのことをやらなきゃいけないんだ」と続けた。
 大谷の二刀流は、ベーブ・ルース以来として話題になったが、NFLでも、1950年代以降、攻守の両面でフルタイムでプレーした選手は出てきていないという。
 ハンターは、もちろんNFLでも攻守の二刀流を継続したい考え。
「NFLでも両方を演じたい。僕は両方でプレーするのが好きなんだ。もし彼らが両方でプレーすることを許してくれるなら僕は両方でプレーするよ」
 攻守両面でのプレーは、肉体への負担が増すため、NFLレベルでは不可能とされているが、「疲労は感じない。私は自分の体をどのように扱うべきか、そして自分の体が何を準備するために何が必要かを知っている」と豪語。
 コロラド大でハンターを指導してきたNFLの“レジェンド”であるディオン・サンダースは、「彼に両面で起用するチャンスを与えないのであれば、そういうチームは彼をドラフトで指名しないでいただきたい」とまで発言して、二刀流のプロでの継続をバックアップしている。
 ハンターが非凡な才能を持ったプレーヤーであることは間違いない。だが、メジャーリーグで、二刀流として数々の記録を打ち破り、過去3度もMVPを獲得している「大谷より難しい」というのは、あまりにも口が過ぎた。

 

関連記事一覧