• HOME
  • 記事
  • 格闘技
  • 「ラウンドガールのボードが見えないほど目が痛かった」言い訳三昧の“疑惑のダウン”がなければ“最凶暴”デービスはドローではなく負けていた…次戦は再戦ではなくあのユーチューバーを指名?!
全勝だったガーボンタ・デービス(左)が疑惑のダウンもあってラモント・ローチにキャリア初のドロー(写真・AP/アフロ)
全勝だったガーボンタ・デービス(左)が疑惑のダウンもあってラモント・ローチにキャリア初のドロー(写真・AP/アフロ)

「ラウンドガールのボードが見えないほど目が痛かった」言い訳三昧の“疑惑のダウン”がなければ“最凶暴”デービスはドローではなく負けていた…次戦は再戦ではなくあのユーチューバーを指名?!

 一方のローチは息子を抱き抱えて笑っていた。
 コンプボックスがカウントしたパンチ数は、トータルでデービスが279発を放ち103発が着弾(37%)、ローチが400発を放ち112発の着弾(28%)、パワーショットは、デービスが210発中93発、ローチが252発中87発が命中、さらにジャブはデービスが69発中10発、ローチが148中25発が命中と、手数の絶対数でデービスは遥かに劣っていた。
 ニューヨークヤンキースの帽子をかぶってインタビューに応じたデービスは、「オレが勝った」とドロー採点に不服を示した。
「クリーンショットを何発も決めた。ラウンドが進み彼も反撃を続けた。こっちにもミスあったんだろう。確かにオレの出来も悪くて拮抗した試合になった、ローチはいいボクサーだ。彼にはスキルがあり、パンチにパワーもある」
 そして「またニューヨークでもう一回やろう」と再戦を呼び掛けた。
 一方の「実力を示した」と胸を張るローチは判定に納得がいかない。
「グリースが目に入ったとか言っていたが、あれはダウン。勝者はオレだ。ぐちゃぐちゃ言う気はないが」
 ダウンと認定されていれば「10ー9」でデービスが支持されていた9ラウンドが「8-10」と反対になり、ローチが判定勝利していた。
 その後の記者会見ではさらにレフェリングへの批判に拍車がかかった。
「私はレフェリーではない、しかし、ルールでは自発的に膝をついた場合、それは自動的に10-8にカウントされると規定されている。私はそれを当てにしてはいなかった。とにかく勝っていると思ってた。ただ。彼らがそれをカウントしていれば、私は多数決を勝ち取っていただろう」
 ローチの言葉は正しい。
 理由がどうであれ、自らの意思で膝を着いた際にはダウンと認定される。もしデービスが目にグリースが入り、痛かったのであれば、膝をつくことなく、レフェリーに訴えるなり、なんらかの措置を依頼すればいいだけの話だろう。
 だが、この問題をややこしくした本当の犯人は膝をついたデービスのダウンを認定しなかったレフェリーと、見過ごしたWBAのスーパーバイザーである。
 驚異的なKO率を誇るデービスに対してローチは勇気ある前進を続けた。
「人々は私が恐れを抱くように話していたが、やっつける用意はできていた。オレの顎は強いし、スーパーウエルター、ミドル級のチャンピオンクラスとスパーリングを積んできた。デービスにパンチを食らわせられると思っていたんだ」
 ドローに持ち込めた理由をこう説明した。
 一方のデービスはまた醜い言い訳を繰り返した。

 

関連記事一覧