
全勝だったガーボンタ・デービス(左)が疑惑のダウンもあってラモント・ローチにキャリア初のドロー(写真・AP/アフロ)
「ラウンドガールのボードが見えないほど目が痛かった」言い訳三昧の“疑惑のダウン”がなければ“最凶暴”デービスはドローではなく負けていた…次戦は再戦ではなくあのユーチューバーを指名?!
メディアも含めてダウンを認めなかったレフェリーの裁定を支持する意見は、ほとんど見られなかった。
デービスとローチはアマチュア時代から戦いを繰り広げてきた旧知のライバル。
デービスは「厳しい戦いになることは分かっていた。彼らは私たちの強みを知っていて私たちの弱みも知っている。それが良い戦いを作ったんだ」とした上で「絶対に彼を倒せたが、それをできなかったのは私の責任。引き分けもOKだ。すべてが学びなんだ」と自分に言い聞かせた。
リング上では、デービスは再戦を呼びかけ、ローチも「またやりたい」と応じた。しかし、会見ではデービスは、トーンダウンした。
「おそらく(再戦は)今年にはない。(再戦は)間違いなく私が次にしたい戦いだが、それが次にはならない」
ESPNなどは、待望のマッチメイクが、WBC世界ライト級王者のシャクール・スティーブンソン(米国)との統一戦であることを報じているが、デービスが、ほのめかしたのは、そのシャクールではなかった。
「次に戦う相手はここにいた。試合前にオレのロッカーを訪ねてきた」
示唆したのはユーチューバーボクサーであるジェイク・ポール(米国)だ。昨年11月に元ヘビー級の3団体統一王者であるマイク・タイソン(米国)に2分8ラウンドで対戦して3-0判定勝利した。総額8000万ドル(約120億円)のカネが動いたとされる。デービスからすれば対戦相手のレベルよりもビッグマネーなのだろうか。
一方のローチは、WBA世界スーパーフェザー級王座をキープ。暫定王者として東京五輪の金メダリストのアルベルト・バティルガジエフ(ロシア)が設置されているが、その次の挑戦者としては、大晦日にWBA世界同級の挑戦者決定戦に勝ち、現在同級4位の堤駿斗(志成)がいる。