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横浜DeNAに復帰のバウアーが入団会見を行った
横浜DeNAに復帰のバウアーが入団会見を行った

横浜DeNAのバウアーが体重を4キロ絞って古巣復帰…10勝の2年前より1か月早い開幕ローテー参戦で「沢村賞」に現実味

 2シーズンぶりに横浜DeNAに復帰した元サイ・ヤング賞投手、トレバー・バウアー(34)が3日、横浜市内の球団事務所で入団会見に臨んだ。1年契約で年俸と出来高の総額は推定600万ドル(約9億円)。2年前と同じ「96番」を背負うバウアーは、個人的な目標として「沢村賞を獲りたい」と明言。昨年プレーしたメキシコで磨きをかけた新球スプリットと打者のタイミングをずらす投球技術を加えて、さらに進化したピッチングで開幕からローテーション入りしリーグ優勝へ貢献することを誓った。

 メキシコでコレラ罹患で「死にかける」

 ハンディカムカメラを抱えながら、バウアーは記者会見場に姿を現した。
 ひな壇へと向かう前に、メディアエリアの前列にそれをセット。自身のYouTube公式チャンネル「Trevor Bauer」用の映像を撮影する態勢をしっかりと整えてから、2シーズンぶりに復帰した横浜における第一声を切り出した。
「横浜に戻ってこられて、とてもうれしく思っています。多くのファンの方々とお会いできるのを、楽しみにしています」
 横浜から2023年オフに契約延長オファーを受けながら、バウアーはメジャー復帰を視野に入れてメキシコにわたった。このオフもメジャーのオファーを待っていたなかで、横浜からのラブコールを受けて復帰を決めた理由をこう語った。
「多くの旧友がいまも在籍しているし、前回プレーした際には本当に多くのベイスターズファン、そして球団が私に対してよく接してくれた。さらに自分には勝ちたい思いが強いので、勝てる球団にいきたいと思っていた。私がもっとも大事にしているのが、野球を楽しみ、そのうえで勝つこと。すべてをかなえられる球団は、ベイスターズのほかにはないと思えた。(復帰へ向けて)いっさいの迷いはなかった」
 2月27日の来日時から話題になっていた、気合いを込めたかのような丸刈り。もっとも、2年前と変わっていたのは髪型だけではなかった。
 まずは体重。現在は207ポンド(約94キロ)で、レッズに所属していた2020年にサイ・ヤング賞を受賞したときと同じベスト体重だと胸を張った。
「前回来日したときは212ポンド(約96キロ)くらいで、日本を離れたときには216ポンド(約98キロ)。メキシコでは218ポンド(約99キロ)だった」
 体が絞れた要因は、このオフにあるとバウアーは続けた。
「昨年9月の中頃にメキシコを離れてアメリカへ戻り、いままでの野球のキャリアのなかで最も長いオフシーズンを過ごしてきた。その時間をしっかりと調整やトレーニングに充てられ、自分を磨き上げられたのでコンディションは非常にいい」
 前回の在籍時と比べて、投球の幅も広がった。
「前回日本にいた際に獲得した球種のひとつであるスプリットを、メキシコでの時間をへてより高い精度に仕上げてきた。もうひとつは、打者のタイミングをずらすような投球技術を得てきた。これはオールスターで山本選手とかわした会話のなかから、スキルの習得へ向けたひらめきを得たものだ」
 当時はオリックス所属で、現在はドジャースでプレーする山本由伸(26)のおかげだと感謝した投球技術も手にしたバウアーは、昨年はメキシカンリーグのメキシコシティ・レッドデビルズでプレー。14試合に登板して10勝0敗、防御率2.48をマークし、チームを優勝に導くとともに年間最優秀投手賞を受賞した。

 

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