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  • 「それは言い訳にならない!」“疑惑のダウン”デービスに犯人扱いされた美容師が“ウソ”を指摘して反論…NYコミッションは裁定を「再検証」…5月にローチとリマッチか
全勝だったガーボンタ・デービス(左)が疑惑のダウンもあってラモント・ローチにキャリア初のドロー(写真・AP/アフロ)
全勝だったガーボンタ・デービス(左)が疑惑のダウンもあってラモント・ローチにキャリア初のドロー(写真・AP/アフロ)

「それは言い訳にならない!」“疑惑のダウン”デービスに犯人扱いされた美容師が“ウソ”を指摘して反論…NYコミッションは裁定を「再検証」…5月にローチとリマッチか

 試合後にデービスは、このシーンを「2日前に髪を整えたばかりで、そのとき彼女が私の髪にグリースを入れたんだ。汗をかくと、それが流れてきて目が焼かれたように痛かったんだ」と釈明した。
 コーンローンに編み込んだ髪の毛に塗り込んだ整髪料に含まれたグリースが汗で溶けだして目に入ったためタイムのつもりで膝をついたというのである。だが、目に余るバッティングやサミングなどの反則行為があり、試合中にレフェリーが止めない限り、選手が自分から試合を中断することは認められていない。
 試合後にローチは、「ルールでは自発的に膝をついた場合、それは自動的に10-8にカウントされると規定されている。私はそれを当てにしてはいなかった。とにかく勝っていると思ってた。ただ。彼らがそれをカウントしていれば、私は多数決を勝ち取っていただろう」と不満を口にしたが、まさにこれは正論。レフェリーの判断は明らかに間違っていた。
 メディアやファンがSNSなどが、大騒ぎしたため、前出のESPNによると、ニューヨーク州アスレチックコミッションの広報担当は「この問題を含めて検討中である」と、疑惑のダウンシーンを含め試合結果を再検証していることを明かした。
 では、“疑惑のダウン”が、ダウンと認定されてドロー裁定が覆ることはあるのか。同メディアは、昨年4月にニューヨークで行われたWBC世界スーパーライト級王者のデヴィン・ヘイニー(米国)とライアン・ガルシア(米国)の世界戦で裁定が、覆ったケースを例に出した。ガルシアが判定勝利したが、ガルシアのドーピング検査での陽性反応が判明。試合は、無効試合とされ、罰金と1年間のライセンス停止処分がガルシアに命じられた。
 そのガルシアは、Xで「私が疑問に思っているのはコミッションが変更を加えるのはヘイニーのように文句を言って泣くときだけなのか、それとも彼らが実際にスポーツの完全性を気にかけているのかということなのか」「タンクに反対するものは何もないが、コミッションが私の勝利を切り替えたのであれば、彼らはこの勝利をローチに切り替えるべき」と投稿している。
 裁定が覆るとすれば、ヘイニー対ガルシアのケースと同じく、無効試合となるのだろうが、そこまでコミッションが踏み込むのかどうか。

 

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