
「驚きはしないが少しガッカリ」NYコミッションが“最狂”デービスの“疑惑のダウン”を認めるもドロー結果は覆さず…控訴したローチは不可思議裁定にも“大人の対応”で再戦目指す
デービスは、コーンローンに編み込んだ髪の毛につけた整髪剤(グリース)が汗で流れて目に入り「焼けるように痛かった」と説明したが、自ら膝をつく行為は、明らかなダウン。しかも、レフェリーの許可なくセコンドが、タオルでデービスの髪の毛や顔を拭くなどした行為も反則だった。
コミッションは、レフェリーの判断ミスを認めたものの、無効試合にせず「ドローの判定結果は変わらなかった」との結論を下した。
詳細は不明だが、ダウンだと認めた9ラウンドの採点をローチの「10―8」ではなく「10―9」とした場合、一人がローチ、2人がドローという結果になり、ドロー結果は変わらないことになる。コミッションの再検証結果はそういう判断だったのだろうか。9ラウンドのレフェリーのノーダウン判定を「間違い」と認めた時点で無効試合としなければおかしい。いずれにしろ不可解な裁定結果である。
この裁定結果を受けてローチはXで反応した。
「ニューヨーク州アスレチックコミッションの決定には驚いていない。少しがっかりしただけだ。特に(レフェリーの)スティーブが第 9 ラウンドで誤った判定を下したという事実を彼らが認めたことは。しかし、私は判定が覆るとは思っていなかった。私が試合に勝ったことは誰もが知っているし、私はそれで満足している」
そして「パート2otw」と付け加えた。「再戦に向かっている」という意味だ。
試合後のリング上で、デービスは「ニューヨークでもう一度戦おう」とローチに再戦を呼びかけたものの、その後の会見では「次はない」とダイレクトリマッチは否定。ユーチューバーのジェイク・ポール(米国)との対戦を示唆していた。
だが、SNSやネットで大バッシングが広がる中で発言が変化。自身のXで「これ以上言うな。私は再戦を主張している」「再戦はもうすぐかもしれない…5月末とか」と連続投稿するなどして5月にダイレクトリマッチに臨む姿勢を明かした。
ESPNなど複数の米メディアによると、今回の世界戦の契約には、デービスが負けた場合に備えて再戦条項が入っており、デービス陣営は、ドローだったが、その再戦条項の行使を決断する可能性が高いという。因縁の再戦に注目が集まる。