• HOME
  • 記事
  • 格闘技
  • SNS騒然!なぜ那須川天心はWBCランキング1位に急浮上したのか…世界王者の中谷潤人との指名試合は実現するのか?
那須川天心がWBCランキング1位に浮上した(写真・山口裕朗)
那須川天心がWBCランキング1位に浮上した(写真・山口裕朗)

SNS騒然!なぜ那須川天心はWBCランキング1位に急浮上したのか…世界王者の中谷潤人との指名試合は実現するのか?

 プロボクシングのWBOアジアパシフィックバンタム級王者の那須川天心(26、帝拳)が10日、WBCの最新ランキングで1位に浮上した。WBOも3位から2位、WBAは2位を維持、IBFも13位から4位に浮上し、いつどの団体でも4人の日本人が占めている世界ベルトへ挑戦可能な位置につけた。注目は1位となったWBC。ボクシングではランキング1位に王者への指名挑戦権が与えられる。WBCの世界同級王者は、30戦全勝の“ビッグバン”中谷潤人(27、M.T)。果たして中谷vs天心の指名試合は実現するのか。

前世界王者モロニーへの3-0判定勝利が評価

 WBCの最新世界ランキングで天心が1位に浮上した。各団体ごとにタイミングは微妙に違うが、月に一度、ランキングは更新される。それぞれの団体にランキング委員会があり、その1か月間の活動歴などを鑑みて、協議の上、ランキングが決定される。ランキング上位のボクサーや元王者クラスに勝った場合は、ランキングアップの評価の対象となり、今回は2月24日に有明アリーナで前WBO世界同級王者のジェイソン・モロニー(豪州)に3-0判定勝利した試合の結果と内容が評価されたもの。各団体によって順位が、まちまちなのは、ランキング委員の好みや価値観の違いに加えて、他ボクサーとの相対性やプロモーターとその団体との信頼関係なども影響する。
 今回、WBCだけでなく他団体のランキングもアップしたが、ボクシング界において1位には特別な意味がある。指名挑戦者として王者への挑戦権を得るのだ。各団体ごとに期間などの規程が微妙に違うが、王者が楽な相手を選んでベルトを保持続けることがないようにランキング1位との定期的な防衛戦を義務付けているもの。
 つまり天心はWBC王者の中谷への指名挑戦権を得たことになる。
 そのあたりの事情をファンも知っているのだろう。ランキング1位のニュースを受けて、SNSやネットは“大騒ぎ”になった。
「中谷へ挑戦するのか」「これで天心が中谷を避ければ逃げたと言われても仕方ないね」「天心は誰とでも戦うと明言しているから、中谷戦の話が出ても逃げることはないと思う」「せっかく1位を獲ったのだから王者の中谷選手に挑戦してもらいたいです。予想は苦戦すると思うけど、天心選手が越えなくてはいけない壁を越えてくれると思う。ここまできて、時期早々なんて言ってほしくない」「天心選手はすごい努力家だしまだこれから強くなれると思うけど中谷選手には勝つのは難しい」「天心がやりたいと思っても陣営は止めるだろう」「帝拳としてはやらせられるカードじゃないかもしれないがファンとしては天心がどう善戦するかを見てみたい」
 中谷vs天心の実現を巡って様々な意見が飛び交った。
 中谷は天心と同じ「プライムビデオボクシング11」で無敗の長身で難敵だったWBC同級6位のダビド・クエジャル(メキシコ)を3回KOで沈めた。その試合が評価され、米老舗誌「ザ・リング」のパウンド・フォー・パウンド・ランキングで9位から8位にひとつランキングをあげた。P・F・Pは階級を度外視した最強ランキングで、ちなみに1位がヘビー級の3団体統一王者のオレクサンドル・ウシク(ウクライナ)で2位がスーパーバンタム級の4団体統一王者の井上尚弥(大橋)となっている。いうならば世界最強ランキング8位の中谷と、まだプロ6戦目の天心の指名試合が実現しても「天心がフルぼっこされる」などのファンの予想が出るのは当然だろう。WBC2位に落ちた元2階級制覇王者の“レジェンド”ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)との対戦を求めるコアなファンの意見もあった。

 

関連記事一覧