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12月にサウジで井上尚弥と対戦予定のWBA世界フェザー級王者ニック・ボール(左)がTJドヘニーを10回TKOで粉砕(写真・クインズベリープロモーション)
12月にサウジで井上尚弥と対戦予定のWBA世界フェザー級王者ニック・ボール(左)がTJドヘニーを10回TKOで粉砕(写真・クインズベリープロモーション)

「オレが井上尚弥を止める!」モンスターと12月対戦計画のWBA王者ニック・ボールが足蹴り&投げ飛ばしの暴挙の末にTJドヘニーに10回TKO勝利…とんでもない言い訳と豪語

 プロボクシングのWBA世界フェザー級王者のニック・ボール(28、英国)が英国のリバプールで-同級6位の元IBF世界スーパーバンタム級王者TJ・ドヘニー(38、アイルランド)の挑戦を受け10回終了後の棄権にてTKO勝利した。ボールは12月にサウジアラビアでスーパーバンタム級の4団体統一王者の井上尚弥(31、大橋) .と対戦する計画の練られており、試合後、クインズベリープロモーションのYouTubeのインタビューに答え「オレが(井上の連勝を)止める」と豪語した。

 「奴は無礼だった。代償を払ったんだ」

 

 とんでもない“悪童”だ。
 井上が12月にサウジアラビアで昨年3年30億円の大型契約を結んだ「リアドシーズン」の第1弾として挑戦する計画が練られている1階級上のWBA王者ボールが1ラウンドに暴挙を犯した。
 終了間際にドヘニーにネックロックのように上から首を固められたことに腹が立ったのだろう。ゴングが鳴りドヘニーが手を放しコーナーに返ろうと背を向けると、後ろからふくらはぎに蹴りを入れたのだ。ドヘニーは足をおさえてダウン。マウスピースを吐き出し、足を引きずってコーナーの椅子に座った。その行為は、米老舗雑誌「ザ・リング」が「多くの人がその違反は、即時失格にすべきくらいにひどいと感じた」と記したほどの反則だったが、レフェリーは、反則負けを宣告することも、減点を取ることもしなかった。
 プロモート契約をしているクインズベリープロモーションのYouTubeの取材を受けたボールは、試合後にこのシーンについて聞かれ、こう言い訳をしている。
「タイ式ボクシングの日々が戻ってきて彼がヘッドロックでずっとつかみ続けてオレを動かさないようにしたから、ちょっとした膝蹴りを奴の足に食らわせたんだ。単なるお返しだった。そこから奴は二度とそれをしなかったが代償を払ったんだ」
 ドヘニーは前日計量の一度目にわずか1ポンド(約450グラム)体重超過。フェイスオフでは、罵り合い、ドヘニーが先にこずき、ボールも応戦するなど、あわや乱闘のバチバチの火花を散らしていた。
「奴は無礼だった。オレはどんな相手にも敬意を示すが奴はそれをしなかった」
 その余韻がボールをこんな行動に走らせたのか。
 階級が違うほどの体格差があったが、サウスポーのドヘニーはガードを固めずに距離を取り足を使うディフェンシブなスタイルで挑んだ。ボールがスピードを生かした左ジャブ、右のストレート、左右のフックを放ちながらドヘニーを追いかけてペースを奪うという展開になった。3ラウンドには、左フックを浴びたドヘニーが、バランスを崩してロープをつかみかけるシーンもあったが、ボールのラフなファイトは続き、6ラウンドにもクリンチからキャンバスへ投げ飛ばした。
 中盤には、ボールの右ストレートがクリーンヒットし始めた。ドヘニーの右目付近がぶざまに腫れる。ドヘニーはボデイショット、左フックで時折、反撃を試みるが、ボールの動きを止めるまには至らない。

 

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