• HOME
  • 記事
  • 格闘技
  • 「オレが井上尚弥を止める!」モンスターと12月対戦計画のWBA王者ニック・ボールが足蹴り&投げ飛ばしの暴挙の末にTJドヘニーに10回TKO勝利…とんでもない言い訳と豪語
12月にサウジで井上尚弥と対戦予定のWBA世界フェザー級王者ニック・ボール(左)がTJドヘニーを10回TKOで粉砕(写真・クインズベリープロモーション)
12月にサウジで井上尚弥と対戦予定のWBA世界フェザー級王者ニック・ボール(左)がTJドヘニーを10回TKOで粉砕(写真・クインズベリープロモーション)

「オレが井上尚弥を止める!」モンスターと12月対戦計画のWBA王者ニック・ボールが足蹴り&投げ飛ばしの暴挙の末にTJドヘニーに10回TKO勝利…とんでもない言い訳と豪語

 7ラウンドにはボールは左構えにスイッチする器用さをみせ、ノーモーションで放った左ストレートがドヘニーの顔面をとらえた。一方的な展開になりつつあったが決定打を打ち込めない。イラついたのか、9ラウンドにボールが首投げでドヘニーをまたキャンバスに叩きつけると、1ラウンドの反則行為を見逃したレフェリーは、ボールから減点をとった。
 ボールは10ラウンドについに猛ラッシュ。パンチの嵐を浴び、ドヘニーは思わず横を向いてしまう。2度、3度とコーナーによろけて完全にグロッキー状態。なんとか耐えきったが、コーナーに帰るとギブアップ、陣営が棄権を申告し、ボールは、コーナーに駆け上がって、地元リバプールのファンの喝采に応えた。
 ボールはリング上では「地元だったのでトリッキーな試合になると思っていたが、時々ラッシュをかけることができた。気分はいい。こっちが作ったペースで彼が疲れてきたのを感じていたし、すべてがうまくいった」とコメントした。しかし控室に戻ると前出のクインズベリープロモーションのインタビューで「倒すのに時間がかかりすぎた。すべてが順調ではなかった」と反省の弁。
 ターゲットに定めた井上は、昨年9月にドヘニーと対戦して、リミットから10キロ以上増量していたドヘニーの頑強な腰を破壊し、7回の途中に戦意喪失に追い込んでいた。井上よりも、ひとつ階級が上だというのにボールは、ドヘニーに白旗をあげさせるのに10ラウンドもかかった。そこに悔いが残るのだろう。
 クインズベリープロモーションの代表として業界の有名人であるフランク・ウオーレン氏は、リングに上がり、井上戦に向けてこうコメントした。
「今年の終わりか、もしかしたら来年早々に大きなことが実現するだろうが、それはプランであって、今横にいる仲間たちはそれまで待てないだろう。彼は戦いたがっている。そして、我々の仕事は彼を忙しくさせ、リングに立たせ続けることだ。ニック・ボールは今フェザー級で間違いなく世界最高だ」
 米「ESPN」によると「我々は彼を井上との戦いに導こうとしている。そして彼は本当に勝てると思っている」とも口にしている。
 リング上では多く語らなかったボールも控え室では井上戦について「みんながオレと(井上が)戦う話をしている、いいファイトになるだろう」と踏み込んだ。

 

関連記事一覧