
「オレが井上尚弥を止める!」モンスターと12月対戦計画のWBA王者ニック・ボールが足蹴り&投げ飛ばしの暴挙の末にTJドヘニーに10回TKO勝利…とんでもない言い訳と豪語
インタビュアーから「井上は無敗でノックアウトを続けているモンスターだが?」と質問されると「オレが止める」と言い放った。
「彼のやってくることを止め、オレがやるべきことをやって彼を押し返す。彼はオレのように相手を押し返していくが、オレと戦う時にはそれを許さない。それを見せつけてみせる。だが、今カメラの前でそれを語っても意味はない。試合で見せることだ。この試合を実現させよう」
威勢はいい。
英「BBC」によると、試合の解説をした元WBA&IBF世界スーパーバンタム級、元WBA&WBO暫定世界フェザー級王者のカール・フランプトン(英国)も「純粋にこの試合を見たいのは、ニックに井上を倒すチャンスがあると思うからだ。ニックは厳しい戦いを挑む。私は井上との戦いでニックを支持する」と断言している。
だが、サウスポーのドヘニーに対して上背のないボールはパンチの当たる距離に飛び込むことに苦労していた。スピードはあるが、パンチ力はそれほどない。ボールへの挑戦であれば階級の壁は障害にはならないだろう。またドヘニーのボディブローを無防備に浴びる場面もあった。もし井上のそれであれば悶絶していたに違いない。ドヘニーをリトマス紙に両者を比較すれば、井上のレベルが数段上なのは明らかだった。ただラフなファイトに巻き込まれることへの危惧はある。
井上は珍しくこの世界戦を見ていたのかXで「ボール君面白いやつだ とりあえず蹴っちゃダメだよ!」とポストした。その苦言を裏返せば、その闘志あふれるボールのファイトスタイルに魅力を感じたのかもしれない。
井上は5月4日に米ラスベガスの“聖地”T―モバイルアリーナでWBA2位の「地獄のパンチを持つ男」であるラモン・カルデナス(米国)と対戦することが正式発表されている。ボールは「WBCのベルトに向けて(指名試合)戦う順番になっているようだな。両者ともにスタイルを出し合うだろう」と見ている。
そしてその防衛戦をクリアすれば、9月には日本で元WBA&IBF世界スーパーバンタム級王者で、現WBA世界同級暫定王者のムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)との統一戦も控えている。ボールへの挑戦は、その次。井上の5階級制覇への壮大なストーリーが始まりそうである。