
「大谷翔平の姿を見るチケットは309万円まで跳ね上がった!」韓国メディアは昨年のソウルシリーズを上回った東京シリーズのチケット狂騒曲に注目
今シーズンのMLB開幕戦が18日に東京ドームで行われ、大谷翔平(30)を擁するドジャースが4-1でカブスに逆転勝ちした。ドジャースの山本由伸(26)とカブスの今永昇太(31)が大役を担い合う、史上初の日本人開幕投手対決となった一戦のグラウンド外での過熱ぶりを、ドジャースとパドレスが対戦した昨シーズンのMLB開幕戦の舞台となった韓国のメディアは、チケットの転売価格が最大で3000万ウォン(約309万円)に達したチケット狂騒曲を取り上げた。
フリーマンの発言を巡って韓国内で物議も
大谷の登場で東京ドームを熱狂させた東京シリーズと、昨年、韓国の高尺スカイドームで行われたドジャースとパドレスのソウルシリーズの何がどのように違っているのか。韓国メディアが、グラウンドの外で注目したのは、桁違いの金額が飛び交うチケット狂騒曲だった。
韓国三大紙のひとつ『中央日報』はドジャースとカブスの開幕戦を前にして、ユニフォーム姿の大谷の写真に「この勇姿を見る価値が、実に3000万ウォン(約309万円)まではね上がった」とする見出しを添えてこう報じている。
「合計4試合におよぶトレーニングマッチと、公式戦となる開幕2連戦のチケットを入手するのはまさに戦争だった。最大で4万3500人を収容する東京ドームの入場券は販売開始から1時間もたたないうちに完売し、同時に転売チケット市場が一気に活況を呈した。韓国国内の感覚ならば、最大で50万ウォン(約5万1000円)と見られる開幕戦チケットの再販サイトにおける相場が数千万ウォンにはね上がった。例えば我々がアクセスしたグローバルプラットフォームの『stubhub』では、18日の開幕戦のチケットに何と3000万ウォンの値段がつけられていた」
日本では2019年にチケットの転売を禁止し、適正な流通の確保を目指す法律「チケット不正転売禁止法」が施行されている。今回の東京シリーズにおいても過熱する状況に対して、主催者側が1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金、もしくは両方の刑事罰が科される可能性があると警告を発していた。
それでも収まらない転売市場の状況を、先述の『中央日報』は「闇チケット戦争」と命名したうえで、背景を大谷の存在に帰結させている。
「このような『闇チケット戦争』の背景を説明するには、大谷翔平という超特級のスーパースターがいる状況を抜きには成り立たない。2018シーズンにエンゼルスでMLBデビューを果たした大谷は、投手と打者を兼業する『二刀流シンドローム』を巻き起こした。昨シーズンはドジャースに移籍してすぐにワールドシリーズ優勝へと導き、MLBの看板スターとしての地位を揺るぎないものにした。大谷を直接見ようとするファンが羽田空港への入国時はもちろん、ドジャースが宿泊するホテルの前まで大挙して押し寄せる光景を演出している。また、今回の東京シリーズの興行収入は、言うまでもなくソウルシリーズのそれをすでに大きく上回っている」