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ドジャースの佐々木朗希は押し出し四球を出す大乱調も最速163キロをマーク(写真・AP/アフロ)
ドジャースの佐々木朗希は押し出し四球を出す大乱調も最速163キロをマーク(写真・AP/アフロ)

「ボール、ボール、ボール、ボール…」佐々木朗希の大荒れ5四球デビューに韓国メディアは厳しい評価も大谷翔平には脱帽

 MLB開幕シリーズ第2戦が19日に東京ドームで行われ、ドジャースが大谷翔平(30)の凱旋アーチなどでカブスを6-3で破り連勝を飾った。韓国メディアは、先発の佐々木朗希(23)が、3回5四球で押し出しの1点を与える乱調で降板したことを厳しく報じたが、大谷に関しては、称賛一色。フレディ・フリーマン(35)の発言を巡って東京シリーズに注視していた隣国のメディアも大谷にだけは脱帽だった。

 佐々木はまともなヒットは許さなかったが押し出し四球を与える乱調

 韓国メディアの『Xportsnews.com』は「ボール、ボール、ボール、ボール…押し出しに汗だく」と皮肉を込めたタイトルで、佐々木のメジャーデビューを報じた。佐々木は、ジキルとハイドのようなピッチングに終わった。
 初回一死から2番・鈴木誠也(30)を右打席に迎えた初球。外角低目に外れた佐々木のストレートは、この試合で最速となる100.5マイル(約162キロ)を計測し、東京ドームを埋めた4万2367人の大観衆のどよめきを誘った。
 鈴木に対しては、最後はフルカウントから内角高めへ99.3マイル(約160キロ)のストレートを投げ込んでバットに空を切らせた。記念すべきメジャー初奪三振を含めて、初回はカブスの上位陣をわずか11球で三者凡退に仕留めた。
 しかし、2回から突如として雲行きが怪しくなった。
 2つの四球を与えた一死一、二塁のピンチは遊直ライナーが併殺となった。しかし、3点リードで迎えた3回一死から内野安打を許すと、1番イアン・ハップ(30)、鈴木、3番カイル・タッカー(28)に連続四球。押し出しで1点を献上してしまった。
 前出の『Xportsnews.com』は、後続打者を連続三振に斬るも、3回で降板を告げられた佐々木の公式戦初登板をこう報じた。
「強烈すぎるストレートと独特の軌道で落ちるスプリットを披露したにもかかわらず、佐々木朗希は早期降板を告げられた。突如として見舞われた制球難の影響もあり、3回までに投じた56球のうち、ボールが実に25球を占めたためだった」
 別の韓国メディアの『my daily』も、タイトルに「ボール、ボール、ボール、ボール」とくしくも同じ表現を用いて、3回打者14人に対して被安打1、奪三振3、四球5、失点および自責点1だった佐々木の乱調ぶりを報じている。
「パーフェクトモンスターの佐々木朗希の超絶ストレートは、確かに東京ドームを騒然とさせた。しかし、制球力という宿題も明確に残した56球だった。特に3回はストレートもスプリットも制御できない状態だった。一死満塁から連続三振を奪い、最少失点でピンチを脱したが、続く4回のマウンドにはあがれなかった」
 佐々木自身は公式会見で「コントロールが2回から微妙なズレがあった。でもそれ以上に初回をしっかり投げれてこと、あの感覚がしばらくなかったので、そこが
戻ってきたのは良かった」と結果的に1失点に終えたデビュー戦を自己評価していた。それでも韓国メディアは厳しい見方をした。
 開幕シリーズ第2戦を前にして、韓国メディアは王者ドジャースの現状を、皮肉を込めて伝えていた。多くの矛先は左脇腹に違和感を訴え、初戦に続いて先発を外れたフリーマンへ向けられていた。
 フリーマンは日本へ飛び立つ直前に、ソウルでパドレスと対戦した昨年3月のMLB開幕シリーズと比較したうえでこんなコメントを残していた。
「楽しみにしている。韓国の10倍すごいことになるだろう」
 これが韓国サイドを刺激し、なかには「なぜわざわざ比較する必要があるのだろうか」と反論するメディアもあった。こうした経緯もあって、体調不良で初戦を前に帰国したムーキー・ベッツ(32)に続いて、東京シリーズ欠場が予想されたMVPトリオの一人であるフリーマンへ先述の『my daily』は次のように言及していた。
「彼の期待とは大きく異なる形で、古傷でもある左脇腹の違和感に苦しめられたフリーマンは、東京ドームでほとんど練習ができない状態で、アメリカへと戻らざるをえなくなった。あえて比較対象にする必要のなかったソウルシリーズに言及していた割には、物足りなさだけが残る東京シリーズとなった」

 

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